【仕事紹介】エネルギー開発で活躍する技術者「掘削編」
INPEXはエネルギーの開発・生産・供給を、持続可能な形で実現することを通じて、より豊かな社会づくりに貢献しています。前回の投稿ではエネルギー開発の流れについてご紹介しました。
【紹介】エネルギー(石油・天然ガス)開発とは? | 理系女子のWEBメディアRIKEJOCAFE
今回の【仕事紹介】シリーズでは当社で活躍している技術者に焦点を当て、それぞれの役割について紹介していきます。
第一弾は地下のエネルギー資源を生産する「坑井(こうせい)」と呼ばれる井戸の掘削作業を担う掘削技術者です。
図1: エネルギー開発の技術者と担当領域
エネルギー資源の発見・生産に欠かせない坑井
私たちが対象としている石油・天然ガス・地熱などのエネルギー資源は地中深くに眠っています。坑井は私たちにとって、地下のエネルギー資源にアクセスするための唯一の手段としての役割を担っており、地下資源の発見や生産活動は坑井を通じて実施されます。
坑井の掘削作業には掘削リグと呼ばれる掘削装置が用いられ、掘削リグにより地球に数千メートルもの穴をあけていきます。
掘削の手法は多岐にわたり、石油・天然ガスなどの坑井を掘る場合はビットと呼ばれる岩盤を掘り進めるためのドリルを鉄管の先に取り付けて、回転力と荷重とを合わせて岩盤を削りながら掘り進める「ロータリー掘削」という手法が用いられています。この掘削技術は地熱発電や地震観測といった様々な分野で適用されていますが、石油・天然ガス開発の分野において最も発展してきた技術です。
掘削作業は地中奥深く掘り進めなければならないため、掘削中に地表で計測できるデータが少ないこと、さらに坑井の中の状況を直接見ることができないことから、掘削技術者の経験が非常に重要になります。
図2: 掘削リグの櫓(やぐら)と呼ばれる部分
図3: 掘削作業で使用するビットの写真
掘削技術者の役割とは?
私たちエネルギー開発会社の掘削技術者はこのような掘削作業に直接的に関わることは殆どありません。掘削リグを用いた掘削作業は、掘削リグを所有している請負会社が実施し、私たちは発注側として、坑井のデザイン作業と作業計画書を作成し、効率的かつ安全な作業が実施できるようコーディネートしています。
掘削リグの使用には1日数千万円もの高額の費用がかかるため、トラブルが生じた際には原因の究明および対応策の実施を行います。掘削技術者は数少ない地表の計測データから地下の状況を推定し、的確な判断をすることが求められます。
時には掘削現場に立ち会うこともあり、計画書通りに作業が進められているかなどを現場で確認します。また若手のうちは現場作業を学ぶために掘削チームの一員として現場に派遣され、レポーティングや現場でのエンジニアリング業務を通じて掘削作業に関する経験を積みます。
掘削作業に関わる女性技術者
当社では現在2名の女性掘削技術者が在籍しています。かつては3K(きつい・汚い・危険)のイメージがあった掘削現場も女性が働きやすい環境作りが整備され、この業界で働く女性技術者の割合は年々増えています。
エネルギー業界の最前線で活躍できる掘削技術者に、あなたも挑戦してみませんか?
図4: INPEXの掘削現場で活躍している女性技術者
エネルギー開発業界のフィールドはグローバルであり、国籍・文化・宗教が異なる様々な価値観を持った世界各国の人々と働くことができます。この業界・仕事に少しでも興味を持っていただけたら、ぜひINPEXで働くことを検討してみてください!!