【イベントレポート】日本精工(株) 仕事見学ツアー 『ものづくりの仕事 = エンジニアリング×キャリア×自分らしさ』 2018年11月23日開催
日本精工(NSK)と理系女子未来創造プロジェクト(RIKEJO CAFE)との共同企画「日本精工(株) 仕事見学ツアー 『ものづくりの仕事 = エンジニアリング×キャリア×自分らしさ』 」が2018年11月23日に神奈川県藤沢市で開催されました。
その様子をレポートします。
10年後の自分の未来を考える
今回のイベントは、単なる仕事の見学ではなく、参加した学生が、日本精工の女性エンジニアと交流することで、女性エンジニアと自分の未来を重ね合わせて想像し、未来の自分、十年後にはどんな自分になっていたいかを考えるきっかけになることを目的として開催されました。
働く現場に実際に行き、日本精工(NSK)の女性エンジニアが普段、どのような仕事をしていて、どのようなキャリアを積み、何を考えているかということを実際に目で見て耳で聞く、体験型のイベントです。
見学をより深く理解するためには、日本精工(NSK)がどんな会社なのか、また会社全体の仕事の流れを知る必要があります。そこで、現役女性エンジニアに会社説明や理系が活躍できる部門の紹介、今回見学する藤沢工場、藤沢技術センターの概要についてお話していただきました。
日本精工の主力製品は機械の回転部品として使われている「ベアリング」をはじめとし、工場の産業用機械製品や鉄道部品、自動車部品等、多岐に渡ります。製品や事業については、昨年度記事にもなっていますので、併せてご覧ください。この「ベアリング」は、ものが回転するときの摩擦を少なくするための部品で、回転する機械には欠かせない部品です。
主な「ベアリング」の役割は、2つあります。
「スムーズかつ正確に機械を回転させ、効率を高めること」と「機械自体の寿命を長くすること」です。
この「ベアリング」は私達の生活の中では、自動車はもちろん、鉄道だったり駅の自動改札機や銀行のATMだったり、ありとあらゆる回転する製品に使われています。「ベアリング」が機械の内部に使われている部品なので、普段私達の目には見えませんが、快適で安全な社会と地球環境(エネルギーロス)に貢献している重要な部品です。
日本精工(NSK)はこの「ベアリング」の総合メーカーです。総合メーカーとは、設計、製造、販売まで一連の流れをすべて行っているメーカーになります。
そして、世界30カ国に拠点を持っているグローバル企業で、国内において、「ベアリング」のシェア第一位、世界シェア第三位の企業になります。
現在は世界シェア第一位を目指して頑張っています。
▼ベアリングにも用途により様々な種類があります。
▼NSKのベアリングをつかったコマを体験しました。摩擦がないのでいつまでも回転します。
女性エンジニアに直接会いに行く「人」を見学するツアー
見学に必要な知識を学んだ後は、次はいよいよ、メインイベントである、職場見学会に移ります。
今回は、実際に働いている女性エンジニアの職場を学生が訪問しながら、そこで働く「人」を見学するツアーになります。
神奈川県藤沢にある日本精工(NSK)の施設は、「ベアリング」を製造する藤沢工場と技術開発を行う技術センターが同じ敷地内に設立しています。
藤沢工場では主にオーダーメイドで作られているベアリングを製造しており、藤沢技術センターでは世界中のお客様にお届けする製品の最先端な技術を開発しています。
ここは、製造に関わる生産部門と、研究と開発などの技術部門が集合した重要な拠点であり、多くの技術者が活躍している場所になります。
理系学生にとって、研究・開発分野は馴染みのある言葉で、理系が活躍できるフィールドがあると想像できますが、では一体、生産現場である工場ではどんな活躍ができるのでしょうか。
「ベアリング」は、外輪・内輪・その間を回る玉・保持器という4つの部品で主に構成されています。(ベアリングの詳しい構造はこちら)
その構造上、一見、簡単な設計の部品だと思われますが、熱処理や研削などの製造工程では、絶妙な温度調整や加減が必要になります。
これらの微妙な調整が、製品自体の性能や品質を大きく左右させるものとなるため、品質保証、製品保証という分野でも理系のエンジニアが活躍できるフィールドがたくさんあるのです。また、生産設備も自社で設計しているため、より効率的で安定した生産を実現するための生産技術開発の分野でもエンジニアが活躍しています。
今回の見学では、これら品質管理部門を含む研究部門、設計開発部門それぞれで活躍されている入社約10年目の女性エンジニアが実際に働いている姿を見学しながら、様々なお話を聞きました。参加した学生も質問したその場で答えが返ってくるので、たくさん質問することができ、多くのことを学ぶことができました。
参加した学生からの声
・大学で書いていた実験レポート違い、仕事では相手に伝わる報告書を書くという意味で、日本語での表現の仕方に苦労をしたというエピソードが印象に残った。
・研究の仕事がとても楽しそうに見えた。また、海外の研究者とも仲が良さそうであこがれます。
・部署異動などの経験談が聞けたのがよかった。その時の苦労やどうやってモチベーションを上げていくかなどが参考になった。
・設計開発と聞くと、部屋にこもって設計ばかりしているのかというイメージだったが、試作品の性能を実験するなど、いろんな施設を行き来する仕事なのだと初めて知った。
・品質保証が意外にも身体を使う仕事であることを知った。
・産休や育休明けの女性エンジニアの方とも直接お話できたことで、子育てをしながら、共働きで仕事ができる会社だとわかった。
より深く女性エンジニアを知ることができた座談会
次に、比較的学生と近い年代の若手女性エンジニアに参加いただき、座談会を行いました。
年齢が近いこともあって、学生がやはり気になることは、「就職活動」のことや「大学生活」、「入社前とのギャップ」、「恋愛」のことなど。
リラックスな雰囲気のなかで、ざっくばらんにいろいろなお話を聞くことができました。
多くのことを体験し学ぶことができたイベント
今回のイベントは関東のみならず、九州、大阪など遠方からも理系女子学生が参加してくれました。
参加した学生からは「とても楽しかった」「来てよかった」という声をたくさん聞くことができ、とても充実したイベントとなりました。
学生さんからの感想を少しご紹介します。
イベントに参加して(学生からの感想)
・エンジニアが普段何を考え、どんなことをしているのかということを、なんとなくしか知らなかったが、今回のイベントで、具体的にどのようなことをしているのかを知ることができ、ホームページやパンフレットなど「言葉」で見るよりもずっとイメージがついた。
・機械学科なので、学校では女性の人数がとても少ないのですが、今回、こんなに多くの女性エンジニアに会えるなんて、とても新鮮でありがたかった。
・初めて企業のイベントに参加してみたが、大学の授業では知ることができないことを学ぶ事ができとても楽しかった。
・様々な部門の女性エンジニアに会え、仕事現場も見させていただき、自分が技術者として働く姿を想像することができた。
・興味深い話だけでなく、普段見ることのできない工場の中も見ることができ、非常に楽しかった。
・休日の社内保育にはとても驚いたし、とても好い印象が残った。
このイベントを通して、学生の皆さんが、ものづくりのエンジニアの仕事ぶりや、考え方にふれたことで、就職がゴールではなく、その先、働いていくことや自分の人生について考えるヒントになれば嬉しく思います。
参加いただきました学生の皆様、ご参加ありがとうございました。
今回参加出来なかった学生の方もぜひまたイベントにご参加ください。
▼日本精工(NSK)の制服に着替えて記念写真を撮影しました。
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会社名 | 日本精工株式会社 (にっぽんせいこう、英文名NSK Ltd.) |
創立 | 1916年11月8日 (大正5年) |
資本金 | 672億円 (2018年3月31日現在) |
本社 | 〒141-8560 東京都品川区大崎1-6-3 (日精ビル) |
従業員数(連結) | 31,861人 (2018年3月31日現在) |
売上高(連結) | 10,203億円(2018年3月期) |
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