日本テキサス・インスツルメンツ合同会社
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TI (テキサス・インスツルメンツ) で働く女性エンジニアにインタビュー

理系女子学生による企業取材シリーズ。
今回はTI (テキサス・インスツルメンツ) 社(以降TI)で働く2名の女性エンジニアと人事採用担当者にお話を伺いました。

目次[非表示]

    1. 0.1.取材にご協力いただいた社員の皆さん
  1. 1.幅広い製品群×海外との連携×フレンドリーな社風が、TIの真髄
    1. 1.1.――(学生)TIはどんな会社なのか教えて下さい。
    2. 1.2.――(学生)就職をするにあたって、TIを選んだ理由をお聞きしたいです。
  2. 2.製品に直接影響を与えるプロセスエンジニアとしてのやりがい
    1. 2.1.――(学生)現在の仕事内容について教えて下さい。
    2. 2.2.――(学生)私は工場勤務に興味があるのですが、工場勤務の魅力ややりがい、逆に大変なことなどがあれば教えてください。
    3. 2.3.――(学生)半導体はミクロ単位で扱わなければならない商品だと思うのですが、どのようにしているのですか。
    4. 2.4.――(学生)仕事を通じて成長を感じる場面はありますか。
  3. 3.勤務時間も服装も自由、男女差別のない成果主義
    1. 3.1.――(学生)工場での働く環境について、勤務体系や服装、出張、転勤などはどうなっていますか。
    2. 3.2.――(学生)女性として働きやすい環境だと感じますか。
  4. 4.入社時に半導体や英語がわからなくてもOK!
    1. 4.1.――(学生)学生時代の専攻やどのようなことを学んでいたか、それが現在の仕事に生かされているか、教えていただきたいです。
    2. 4.2.――(学生)どのような学生・人材が、TI社に向いていると思われますか。
    3. 4.3.――(学生)新人社員研修や入社後定期的に行われる研修はどんなものですか。
  5. 5.新型コロナに負けない働き方を
    1. 5.1.――(学生)会社として、新型コロナへの対策はどのように行っているのでしょうか。


TIは半導体の集積回路を作っており、アナログICにフォーカスをしている会社で世界でトップのシェアを持っています。ICを発明した会社としても世界的には有名です。様々なエリアに製品を展開しており、製品の種類は約10万品種と、半導体メーカーとしては最多の品種を持っています。

10万という他社に比べて扱う製品の種類が多いので、ほとんどの種類のICを自社製品で組み合わせて、お客様にとって最適な提案ができるという特徴があり、Dual source戦略というものを展開していて、例えば震災の時のように日本で製造が止まってしまっても、離れた拠点でも製造ができるようにしているため、お客様に安定した製品の供給ができるというところも強みになっています。

半導体を作る過程は、前工程、後工程の2つに大きく分けることができます。日本にある福島県の会津若松の工場、茨城県の美浦にある工場は、半導体プロセスの前工程というものを担当している工場です。シリコンウエハーの円盤状の物に半導体プロセスと呼ばれる科学技術を使って、回路パターンを形成するというところまでを工場の中で行っています。そこから後は半導体の後工程で、この円盤状の物をカットして、ICチップの形にするところまで、これはアジアの拠点が担当しています。

今回、その2つの工場で働く女性エンジニアの方に参加いただき、工場での仕事内容や、働き方、また女性からみたTIについてお話いただきました。


取材にご協力いただいた社員の皆さん


◆瀧澤さん:2019年入社。プロセスエンジニア。美浦工場でCVD工程を担当。学生時代は物理化学を専攻し、化学赤外分光法を研究。筑波大学卒業。

◆小林さん:2020年入社。プロセスエンジニア。会津工場でイオンインプラント工程を担当。学生時代は機械工学を専攻しナノメカニクスを研究。秋田大学卒業。

幅広い製品群×海外との連携×フレンドリーな社風が、TIの真髄


――(学生)TIはどんな会社なのか教えて下さい。

人事担当者:ホームページに「身近な所から次世代の最先端製品まで、アナログと組み込みプロセッシングでエレクトロニクスの発展を支えます」と書かれているのを、ご覧になったかと思います。当社が主に開発製造している半導体は、B to Bの製品かつ、外から見えないのでわかりづらいのですが、生活を支えるさまざまな電子機器の製品に搭載されています。

特に、パーソナル・エレクトロニクスと呼ばれるタブレット端末、PCや携帯電話などに当社の技術が入っています。加えて最近自動車分野で流行しているADASの全ての製品もラインナップしています。コロナ禍でも利益率が40パーセント前後を維持しているので、大きな影響があったときに動じない強さを持った会社です。

瀧澤さん:TIは海外との繋がりも強いと感じています。例えば、もし美浦工場でトラブルがあっても、普段から海外のエンジニアとメールで頻繁にコンタクトを取っているので、その工場の例を参考に、問題の解決の糸口を見つけることもできます。これはOne MAKEと呼ばれる当社独特のやり方で、他のハブで生み出されたいいアイデアをすぐ吸収しています。世界中の情報が共有されているというのが強みだと思います。

――(学生)就職をするにあたって、TIを選んだ理由をお聞きしたいです。

小林さん:私は学部3年時にTIのインターンシップに参加しました。その時の体験が入社を決めたきっかけです。インターンシップ時には半導体の知識はまったくなかったのですが、私の理解できる範囲で実際に業務を体験させていただき、「わからない人にはわかるところから始める」という新人教育の姿勢に好印象を持ちました。先輩社員は重要な情報もある程度オープンにしていて、その包み隠さない社風にもひかれたんです。部署採用なのでプロセスエンジニアの募集枠に応募し、応募段階で工場勤務が分かっていたのもよかったです。

瀧澤さん:私は地元の会津にある工場をメインに探していたのですが、TIの工場見学で案内してくれた方がフレンドリーに接してくださり、堅苦しくない雰囲気が気に入りました。上司にも気軽に話せると聞き、その社風にひかれて入社を決めました。

製品に直接影響を与えるプロセスエンジニアとしてのやりがい


――(学生)現在の仕事内容について教えて下さい。

瀧澤さん:私はプロセスエンジニアとして働いています。製品をより早く安く高品質に作るために、プロセスに対して変更を加えて、その要求に満たすような物を作り上げることが、プロセスエンジニアの仕事です。その中で、装置の中にガスを送り込み、熱やプラズマによって気相成長させ、ウエハーに膜を堆積させるCVDの工程を担当しています。その膜付けに対してどのような条件だったらより高品質な物ができるのかを研究・評価しながら、継続的に改善を続けています。

小林さん:私はイオンインプラントという工程のプロセスエンジニアをしています。イオンインプラントというのは、ウエハーにビーム状にしたイオンを注入して、ICチップの電気的特性を作り上げる工程です。そのビームの調整を日々行っています。さらに新規デバイスの立ち上げや移管、量産技術の確立、工場内で使っているオートメーションのセットアップ、工程内で起きたトラブルの対応などが担当業務です。

――(学生)私は工場勤務に興味があるのですが、工場勤務の魅力ややりがい、逆に大変なことなどがあれば教えてください。

瀧澤さん:工場勤務は製造工程を間近で見られるというのが大きな魅力の一つです。しかも自分が工程に対して変更を加えることで、製品に対してダイレクトに影響を与え、それが利益にも直結するというのは大きなやりがいです。逆に大変なことは、工場はその日によって、仕事のプライオリティが変わってくるので、臨機応変さが求められることです。例えば、その日の朝にトラブルが判明することもあって、そこに対応するのがなかなか大変です。

小林さん:私も自分の仕事が製品に直接影響しているのを体感できるというのが、やりがいだと思います。ただ装置や量産の影響などを全て考慮しなければならないので、ルーティーンではなく、日々違うことをしなければならないのには苦労します。それから周囲が結構田舎なので、馴染むのも大変でした。

――(学生)半導体はミクロ単位で扱わなければならない商品だと思うのですが、どのようにしているのですか。

瀧澤さん:半導体というのは数百単位の工程を経て製品として完成しますが、その工程の合間に測定をする工程も多く含まれていて、例えば薄膜がどのぐらい付いているのか、ミクロよりも小さいオングストロームの単位で測定を行います。いたるところに測定の工程があり、細かなところまで保証できていると思います。

小林さん:少しでもゴミが付いてしまうと製品として出荷できなくなってしまうので、発塵に対して、とても気を配っています。工程の間に薬液で洗浄する工程があり、発塵を防ぐために普段の行動も細かく決まっていることがあります。

――(学生)仕事を通じて成長を感じる場面はありますか。

小林さん:製造部での新人研修が印象に残っています。プロセスエンジニアは製品全体の流れを見ていることが多いのですが、製造部の方は一つ一つの製品に対して目を向けているので、私も研修で製品に対する愛着が湧いたように思います。また、この製品の後にこの製品を工程に入れるとエラーが発生しやすいとか、細かなところまで理解することができ、成長できたと感じます。

瀧澤さん:「技術発表会」という技術的なプレゼンをする機会があり、そこに参加しました。私は大学で半導体について勉強していませんでしたが、入社2年でテクニカルな発表ができたということに、成長を実感しています。

勤務時間も服装も自由、男女差別のない成果主義


――(学生)工場での働く環境について、勤務体系や服装、出張、転勤などはどうなっていますか。

小林さん:勤務形態については、基本的にはフレックスで、自由な組み立てができる勤務形態です。服装については自由です。ジーンズ、パーカーなど、好きな服装の方が多いのですが、来客があるような場合は水色の社服を着て対応するということが多いです。髪の色についてもなにも言われたことがないですね。

瀧澤さん:基本的には残業を減らす取り組みが行われていて、よほど急ぎの仕事がない限り、みんな定時で帰るようにしています。転勤は少なく、マネージャークラスがしばらく海外勤務になる以外は、ずっと同じ工場勤務です。入社して5年目くらいの先輩は、海外の出張に出かけたり研修を受けたりもします。One MAKEの活動で、いろいろなハブの人材が集まって海外で意見交換が行われることもあります。

小林さん:海外出張については、Bootcampと呼ばれるICの構造を知る新人研修を海外でやることもあります。1年目の冬頃、11~12月頃に海外に1週間行ってきてください、なんてこともあるんです。

――(学生)女性として働きやすい環境だと感じますか。

瀧澤さん:美浦工場全体で女性の割合が8.6%、プロセスエンジニアだけで見ると15%です。割合は少ないですが、性別によって仕事が区別されるということは一切ないので、やりづらいと思ったことはないですね。また、女性社員の割合を増やすという活動もしているので、今後が楽しみです。私自身は結婚も出産もまだ経験してはいませんが、子どもが小さいうちは急に熱を出したりしても休みを貰うことができる環境もあります。今日は早めに帰りたい、などの相談も事前に上司と話しておけば、かなり融通を利かせてくれると聞いています。

小林さん:育児中の先輩は、フレックス制度を利用して出勤時間を遅らせて、子どもを送ってから10時ぐらいの出社をしている先輩もいます。育児休暇もしっかり取得されていて、男性も育児休暇が取れるので働きやすいと思います。

人事担当者:当社には時短勤務があり、最大4時間まで短縮できます。例えば、会津だと雪で渋滞してしまい、子どもの送り迎えに時間がかかることがあるので、朝1時間遅く帰りは1時間早く、1日6時間の労働時間にして、余裕を持ってお子さんと接している方もいます。当社は成果主義なので、労働時間の長さだけで評価されることはありません。きちんと成果を評価されることで、女性も子育ての面で損をしない働き方ができると思います。

入社時に半導体や英語がわからなくてもOK!


――(学生)学生時代の専攻やどのようなことを学んでいたか、それが現在の仕事に生かされているか、教えていただきたいです。

瀧澤さん:私は半導体についての勉強はほとんどしておらず、物理化学系の勉強をしていましたね。具体的に言うと、赤外分光法という手法を使って、光を当てた時の物質の化学変化というのを観察する研究をしていました。大学時代で勉強してきたことが、直接役に立ったことは無いのですが、測定器には私が研究していた赤外分光の原理を用いたものもあって、原理を理解するのは楽でした。学んできたものがまったく役に立たないということはなく、研究する過程での思考力は仕事に活かせていると思います。エンジニアの工学系の比率は半分強くらいで、化学、土木、薬学部にいたという人もいて、広いバックグラウンドを持った人たちが一緒に働いているという感じです。

小林さん:私も半導体についてほとんど何も学ばない状態で入社しました。機械学専攻で研究室はナノメカニクス系。ラマン分光法を用いて表面構造評価などを行っていました。データを取って現象を考えてという研究のプロセスについては、大学時代に学んだことが活かされていると思います。

――(学生)どのような学生・人材が、TI社に向いていると思われますか。

瀧澤さん:地道な作業をいとわない人が向いていると思います。たとえば製造の工程を変更する時に、リスクが無いのかを証明するため、たくさんのデータを取る必要があります。めげずに地道な作業ができる、さらにそのデータを基に論理的に考えられる人にぴったりの仕事ですね。私もそうなれるように日々努力しています。

小林さん:私は自分の意見をしっかり言葉にできる方が向いていると思います。装置の表記が英語だったり、ミーティングが英語だったり、資料が英語で書かれていたり、英語と触れる機会は多いので、英語の能力はあるに越したことはないです。ただ、希望者には英語学習のプログラムや費用支援があるので心配はいりません。実際、当社の社員はほとんど日本人で、社内でのコミュニケーションは、基本的に日本語です。

――(学生)新人社員研修や入社後定期的に行われる研修はどんなものですか。

瀧澤さん:一般的な新社会人研修のあと、1週間工場研修があり、山登りに行ったのは楽しい思い出です。プロセスエンジニアは1年目に技術研修があって、配属前に各工程を理解する研修が1か月くらいありました。配属後はBootcampという大きな研修があり、1か月間同期で半導体について勉強し、外国人講師の英語授業もありましたね。その後は定期的に、問題解決の能力や、プレゼンテーション能力を高めるための研修があります。

新型コロナに負けない働き方を

――(学生)会社として、新型コロナへの対策はどのように行っているのでしょうか。

人事担当者:当社にはDual source戦略というものがあり、一つの拠点がだめになっても他のところでカバーできる体制になっています。当初は一部の工場で操業が止まっていましたが、別の工場で同じ物を作っているので、過去の震災の時と同じようにお客様への供給が止まらないように、他の工場から製品を供給しました。今では工場は100パーセント操業しています。

小林さん:感染を広げないために、工場では社員を2つのチームに分け、使用する階段やエレベーター、通路、デスクも全て2つに分けています。さらに個人のデスクにはパーテーションを設置していて、マスクも会社から毎日配布されるものを一人一人着用して勤務しています。同じ部署の方でもセパレーションされて会えないので、普段の何気ない会話がしづらくなったなと少し残念に思っています。

瀧澤さん:美浦工場でも会津と同じように二つのチームにセパレーションされています。会議室の人数制限や、デスク周りの消毒など、かなり徹底しているのではないかと思います。コロナが流行する前は、金曜日はみんなで飲みに行くこともありましたが、なくなってしまったのは残念ですね。でも家で料理を頑張ったり、サブスクで映画などを観たりして楽しんでいます。


人事担当者:こちらからご質問してもいいですか。学生の皆さんに、今日の取材の感想を伺いたいです。TIはどんな会社だと思いましたか。


学生:私は半導体の勉強をしているので、TIはハイレベルな会社だと尻込んでいたのですが、いつも英語で話しているわけではないとか、職場もフレンドリーだと聞いて少し安心しました。私でも、入社させてもらえるチャンスがあるかもしれないと思えましたし、環境の良さにもひかれました。本日は本当にありがとうございました。

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