シリーズでお届けしている国家公務員の技術系職員が携わる業務について、今回は警察庁の情報技術解析分野と、気象庁の気候変動分野の業務を紹介します。

警察庁 National Police Agency

　多様化・⾼度化するサイバー犯罪、サイバー攻撃等の事件捜査や防⽌対策についての技術的な対応を⾏っており、警察官が事件捜査で押収した電⼦機器からの情報の抽出・可視化、攻撃に使われた不正プログラムの解析、発電所等の重要インフラ事業者に対するセキュリティ対策に必要な技術情報の提供等を⾏っています。特に⾼度な技術的知識が必要とされると考えられる捜索差押さえ現場では、警察官に同⾏し捜査をサポートすることもあります。

職員に聞く
「警察活動を技術⾯から⽀える仕事」

　現在、私は犯罪等で使⽤されたスマートフォン等の電磁的記録物の解析を⾏っています。情報技術解析課では、犯罪等で使⽤された電磁的記録物の解析や、サイバー攻撃に対する技術的な⽀援などを⾏っており、近年警察組織においてその需要は⾼まってきています。

　技術の進歩が⽬覚ましい現在、さまざまな電磁的記録物が誕⽣する中で、それらの機器から如何にして必要な情報を⾒つけ出し、捜査員にわかりやすく解析結果を回答するか、私の仕事は技術⼒が試される仕事です。⾃分の解析結果によっては犯罪が⽴証されることもあります。⾃分の技術⼒で警察の犯罪捜査に関わる活動を⽀え、国⺠の安全につながる仕事をしていることにやり甲斐を感じています。

※記載された役職・業務内容は執筆時のものです。

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気象庁 Japan Meteorological Agency

　静⽌気象衛星「ひまわり」は、世界の気象衛星による観測網の⼀翼を担っています。世界に先駆けて運⽤開始した最新鋭の静⽌衛星「ひまわり８号・９号」は、⽇本はもとより、東アジア・⻄太平洋域内の各国において、台⾵・集中豪⾬、気候変動等の監視・予測、船舶や航空機の安全運航確保のために利⽤されています。

職員に聞く
「⾃然災害に科学とチームワークで⽴ち向かう」

　地震津波監視課では、地震動及び津波の予報・警報に関する業務を所掌しており、私はその中でも地震計の波形データの解析や⻑周期地震動の観測情報に関する業務を担当しています。地震・津波が発⽣した際には、いち早く正確な情報を国⺠に発信するために⼿分けしてさまざまな業務にあたり、そのような緊急かつ重要な業務の⼀端を担えることに⼤きなやり甲斐を感じています。

　気象庁での仕事は多岐にわたり、本⼈の希望次第で専⾨性を極めることもさまざまな業務に携わることも可能だと感じています。⾃然災害から国⺠の命・⽣活を守るという⼤きな使命の中で、⾃分が最も活躍できる場所をキャリアの中で⾒つけることもひとつの⾯⽩さなのだと思います。

※記載された役職・業務内容は執筆時のものです。

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