INPEXプロセスエンジニアの中川さんにインタビュー! 水素・アンモニアプロジェクト、ヒューストン長期出張や海外赴任について聞いてみました
INPEXは、世界でプロジェクトを展開する日本最大級の総合エネルギー開発企業です。
今後も増加すると見込まれている世界のエネルギー需要に応えるため、多様なエネルギーをよりクリーンな形で、安定的かつ効率的に供給しています。また、ネットゼロカーボン社会の実現に貢献すべく、エネルギー構造の変革に積極的に取り組み、再生可能エネルギーや水素エネルギー、カーボンリサイクルによる低炭素化事業も強く加速させています。
エネルギーの安定供給とネットゼロカーボン社会の実現の両立に向け、INPEXでは女性男性問わず様々な専攻やバックグラウンドを持つ社員が活躍しています。
今回は、INPEXでプロセスエンジニアとして働く中川さんにインタビューしました!
自己紹介をお願いします。
みなさん、初めまして。2021年に施設系として新卒入社しました、プロセスエンジニアの中川芙美子(なかがわふみこ)です。これまでの主な職歴は以下の通りです。
座学研修と現場OJT(直江津LNG受入基地・長岡鉱場)後、赤坂本社の技術本部に配属となりました。そこでは、事業本部から依頼が来るテクニカルサポート、水素・アンモニアやCO2回収といった脱炭素実現に向けた技術検討に取り組みました。
その後アメリカでの水素・アンモニアプロジェクトにアサインされ、長期出張を経てINPEX Americas Inc.(ヒューストン事務所)出向中です!
現在もこのプロジェクトに引き続き携わっており、例えば以下の業務を行っています。
プロセス図書のレビュー
Process Flow Diagram(原料から製品ができるまでのスキーム)やHeat and Material Balance(組成・温度・圧力などの流体情報)はプロセス図書と呼ばれていて、プラント設計のベースとなります。
これらが技術ライセンサーやコントラクターから発行されると、内容に間違いはないか?不足情報はないか?オーナー要求を満たしているか?をチェックしています。
そしてチーム内の認識すり合わせやライセンサー・コントラクターとの議論をリードし、図書完成を目指しています!
インターフェースマネジメント
プロジェクトは目的やプロセスに基づいてスコープという単位で細分化されており、スコープとスコープの間をインターフェースと呼びます。インターフェースマネジメントとは各スコープ間を適切に連携させる業務です。
本プロジェクトでは“水素を送出するスコープ”と“水素を受け取るスコープ”に重要なインターフェースがあり、スコープ間の情報の受け渡しやプロセスの連携、役割の明確化などが必要となります。
例えば、スコープ間のプラント接続箇所の圧力に矛盾はないか?水素の流量はどのようにコントロールするか?プラントスタートアップ時の手順は?などを各スコープのプロセスエンジニアと適宜議論し、スコープ間を繋ぎ合わせる作業をしています。
現場OJT中の写真
やりがいを実感した出来事・瞬間 についてお聞かせください。
初めて自分が主担当となってレビューした図書が完成した時です。
前述のインターフェースマネジメント業務にて、水素送出側と受け取る側を組み合わせたプロセス全体の効率を定量評価する図書の、(1)構成検討、(2)コントラクターとの議論、(3)レビュー、(4)最終化までを担当しました。
ミーティングが発散してしまったり、スケジュール通りにレビューが完了しなかったりタフな日々が続きましたが、無事に完成させることができました!まだまだ勉強不足ですが、責任ある仕事を完遂できたことは自信にも繋がりました。
INPEXの好きなところはどんなところですか?
オープンマインドな社員が多いところです!
豊富な知識や経験を持っている先輩方もフランクで、業務で困った時はそれらを惜しみなく共有してアドバイスをくれます。また、業務外でも部署や年次に囚われず仲良くしてくれる社員が多いのも魅力です。
ビール部(非公式)での写真
海外出張・駐在のエピソードを教えてください。
本プロジェクトはアメリカの会社と協働して進めているのですが、これまで“カルチャーの違い”や“当たり前の違い”に何度も直面しました。
最初の頃は戸惑ったり落ち込んだりしましたが、それぞれのスタンダードを押し付けあっても互いに譲れなくなり生産性ある議論にならないことを学びました。むやみに妥協しすぎず良い折衷案を見出すために根気よく議論するようにし、今ではプロジェクトチーム一丸となって協働できていると感じています。
仕事をするうえで大切にしていることは何ですか?
1つ目は、人との繋がりです。自分1人では解決できないことに直面した時や、クイックにアドバイスをもらいたい時に頼れる人がいる環境はとても重要です。日々の小さなコミュニケーションの積み重ねで人との接点を増やすことを意識しています。
2つ目は、悩み過ぎないことです。仕事だけが人生ではないので、気持ちに余裕がなくなった時はリフレッシュしてバランスを取るようにしています!
ある1日のスケジュール
7:30 |
個人作業(資料作成、情報調査、メール対応など) |
9:00 |
パートナー会社とのミーティング |
10:00 |
プロジェクトチームのウィークリーミーティング |
12:00 |
ランチ |
13:00 |
ドキュメントレビュー・コメント整理 |
16:00 |
中抜け、帰宅 |
18:00 |
日本チームとのミーティング |
ヒューストンでの生活について教えてください。
ヒューストンは車社会で、油断すると終日ほぼ歩かないので、早朝ウォーキングやランニングから1日を始めています!
休日はBBQや釣り、カレッジスポーツ観戦、国内旅行など比較的アクティブに過ごしていて、最近はトレッキングにもハマり始めました。アメリカ駐在中に国立公園巡りにも挑戦する予定です。
休日の写真
最後に、就活している、あるいは今後控えている理系女子学生に向けてメッセージをお願いします。
研究やプライベートと並行して就活をする時期は多忙ですが、自身のプライオリティや譲れないものをじっくり考える良い機会でもあります。とはいえ考えすぎると、仕事が人生のすべてのように錯覚しがちなので、冷静になって色々な角度から思考を巡らせると良いと思います。
健康第一でがんばってください。納得のいく決断ができるよう応援しています!