【連載】国家公務員《技術系》職員が携わる業務を紹介します②
シリーズでお届けしている国家公務員の技術系職員が携わる業務について、今回は警察庁の科学捜査・情報通信分野と、気象庁の気候変動分野の業務を紹介します。
警察庁 National Police Agency
科学警察研究所は、科学捜査に関する研究開発と、都道府県警察等からの依頼に基づき、犯罪捜査等における鑑定実務を行っています。鑑定結果は、捜査資料あるいは裁判での証拠資料として活用されます。
様々な分野の研究室がありますが、その中には数理科学・物理・地球科学分野に関連する研究室も多くあり、多数の研究職員が活躍しています。そのうちの一つ、法科学第二部物理研究室では、各種レーザを用いた新しい指紋検出法の開発、放射線・核テロ対策における資機材の開発・評価等を行っており、これらの活動を通して、科学捜査技術の発展向上に取り組んでいます。
波長可変レーザ指紋検出
放射線探知訓練
職員に聞く
「警察活動を技術面から支える仕事」
現在、私は情報通信部が所有している警察通信施設の維持管理に関わる業務を行っています。警察通信施設は、警察活動を円滑に行う上で非常に重要な役割を担っており、警察無線機や警察独自のネットワークを使用できるようにするために必要不可欠です。
維持管理と聞くと、ずっとデスクに座りながら行う地味な仕事と思われる方もいると思います。しかしながら、通信施設の状態を調査・確認するために現地へ出張したり、古くなった通信施設等の補修工事を行う際には、監督員として作業に立ち会うこともあります。自分の仕事によって警察通信施設が正常に保たれ、警察活動を支えていると考えると非常にやりがいのある業務だと思います。
※記載された役職・業務内容は執筆時のものです。
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気象庁 Japan Meteorological Agency
静止気象衛星「ひまわり」は、世界の気象衛星による観測網の一翼を担っています。世界に先駆けて運用開始した最新鋭の静止衛星「ひまわり8号・9号」は、日本はもとより、東アジア・西太平洋域内の各国において台風・集中豪雨、気候変動等の監視・予測、船舶や航空機の安全運航確保等のために利用されています。
職員に聞く
「生活を支える気象情報をお届けします!」
気象庁では、気象・海洋や地震・火山等の自然現象を常に監視・予測し、日々の天気予報や防災情報などを作成・提供しています。業務の幅が広く、いろいろな仕事に携わることができるのが魅力です。私がこれまで携わった業務は、気象科学館のリニューアルなど、気象庁の魅力をみなさまに伝えるものが多く、とてもやりがいを感じています。
現在所属している気候変動対策推進室では、温室効果ガスの状況や、気候システムを構成する諸要素に関する観測事実と将来予測をまとめた「日本の気候変動2020」という報告書を発表しました。日本における、「いま」と「将来」の気候変動を概観できる資料 になっているので、ぜひ気象庁HP(https://www.data.jma.go.jp/cpdinfo/ccj/index.html)からご覧ください!
※記載された役職・業務内容は執筆時のものです。
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