【外務省】日本そして世界の 平和と安全と繁栄のため 守るべきものは情報
松原祐衣子 平成30年入省
外務省の情報通信基盤を支える...
私たちが今、当たり前のように恩恵を受けている平和や安全や豊かさは、世界の国々・地域との安定した関係なしには成り立ちません。外務省は、日本と、そして世界の平和と安全と繁栄を実現するために、世界に展開する在外公館を通じて、様々な外交活動に日夜取り組んでいます。
私が所属する情報通信課では、世界各国で外交活動の拠点である在外公館と外務本省との間でやり取りされる情報を安心、安全、確実に送受できるよう、システムの開発やサポートを行っています。
国際舞台での日本の活躍がますます期待される中、その外交基盤のひとつである外交情報通信分野を、より強固なものにし、更には巧妙化するサイバー攻撃から情報を守ることが、私たち情報通信課の使命です。
世界で活躍するリケジョ
外務省と聞いて通信分野の業務や理系の採用枠があることはあまり知られていないと思います。私も就職活動をするまでは知りませんでした。大学在学中に各省の「電気・電子・情報」分野での採用情報を調べていたところ、外務省の情報通信課で採用枠があることを知り説明会に行きました。そこで、情報通信課は外務省や世界各国の在外公館で扱う情報を安全にやりとりするための通信インフラを支えている課という説明を受けました。学生時代は情報系を専攻していたことや語学の勉強が好きだったため、業務内容や海外での勤務に興味を持ち志望しました。
最新の技術を学ぶため、現在、外部の教育機関で研修中
私は今、外部の教育機関で研修を行っています。情報通信や情報セキュリティ技術について学んでいます。この研修では、これまでの業務経験等を通して興味のある分野や今後業務につながるような技術について、一年かけてじっくり取り組むことができます。
研修に行く前の1年間は、外交通信ネットワークの開発や運用を扱う業務に携わっていました。このネットワークを通して、外務省と在外公館は、相手国との交渉結果、その国の政治・経済情勢、在留邦人保護などの情報のやり取りを行っています。 世界各国の電力や通信インフラ事情を考慮しつつ、安全で途切れることなく安定して稼働するネットワークを提供しなければなりません。まだ業務経験が浅いのですが、このような責任感のある業務に関わることができ、緊張感もありますがやりがいのある仕事と感じています。
入省直後の2年間は、外務職員の給与や人事データを扱う官房業務システムの開発や運用を行う業務を担当していました。その時は会計課や人事課といった本省内の職員と仕事を進めることが多かったですが、その後課の中で別の業務を担当し、そこでは在外公館の職員とのやり取りが主になり、初めは在外公館の名前を覚えることも一苦労でした。そのような中で日頃から柔軟性を持って取り組むことを心がけるようになりました。情報通信課には、通信インフラ整備、セキュリティ対策や啓蒙活動、会計や人事の官房システムといったさまざま業務がありますが、どれもサービスを提供する側です。柔軟性を持ち、利用者側とサービスを提供する側両方の目線から考えることができるようになることで、よりよいサービスを作り提供していくことにつながるのだと感じました。
将来は海外勤務で世界にはばたくことに
さて話は変わりますが、世界には約250の在外公館と呼ばれる大使館、総領事館や領事事務所があります。ということは、霞ヶ関だけでなく250公館のどこかで勤務する機会があるということです。私はまだ海外での勤務経験はありませんが、在外公館の職員や先輩の話を聞くととてもワクワクします。
理系のあなたの技術が外交を支える
先輩の中には大学の専攻が情報系でなく、機械系や物理系等だった人もいます。入省後に各種研修がありますので、専門分野が異なる方や語学力が心配な方もぜひ興味を持っていただきたいです!