クリエーター&芸術家 舞台照明デザイナーとは?
みなさんは「照明デザイナー」と聞いたらどのような職業を思い浮かべますか?
多くの人は日ごろ使っているインテリアの照明デザイナーを思い浮かべるのではないかと思います。
一言で「照明デザイナー」と言っても3種類あり、
一つ目は先にあげた 『インテリアの照明デザイナー』
二つ目は 『照明器具のデザイナー』
そして三つ目は 『舞台の照明デザイナー』です。
今回は舞台照明デザイナーについて紹介したいと思います。
舞台照明の3つの業務とは?
舞台照明の仕事は主に3つに分類されます。
- オペレータ
本番で照明の操作を行います。
- デザイナー
どこに光を当てるか照明のデザインを考えます。
- プランナー
どこにどの機材を仕込むかを考え、仕込み図を作成します。
多くの場合はデザイナー、プランナー、オペレーターをそれぞれ兼任しています。
舞台照明の仕事の流れ
仕事の依頼を受ける(デザイナー)
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劇場の付帯設備を確認、図面をもらう
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台本をもらい、演出家・舞台監督と打ち合わせをし、舞台美術も確認する。
そこで演出の意向や要望も聞く。
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仕込図作成(プランナー)
仕込図は数字や記号を使って書くので読み取れなければ仕事になりません。
また、昔は手書きで書かれていましたが、最近ではほとんどの場合PCを使って書かれています。
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劇場に入ったら、仕込図通りに吊り込んで回路をとっていく
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仕込終わったらシュート(吊り込んだ照明のフォーカスや狙いを合わせる作業)をしていく
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明かり合わせ(オペレーター)
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ゲネプロ(リハーサル)
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本番
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バラシ
原状復帰(完全に元の状態に戻す)をしなくてはいけません
仕込図を作成する上で大切なこと
舞台照明デザイナーになるには
実際に目指せる大学
- 昭和音楽大学音楽芸術運営学科舞台スタッフコース
- 日本大学芸術学部演劇学科照明コース
- 立教大学現代心理学部映像身体学科
- 大阪芸術大学舞台芸術学科舞台照明コース
- 名古屋芸術芸術大学音楽領域エンターテイメントディレクション&アートマネジメントコース
など
実際に目指せる専門学校
など
実際の就職先
- 日生劇場技術部[(公財)ニッセイ文化振興財団]
- (株)宝塚舞台
- 四季(株) 照明部
- 国立劇場[(独法)日本芸術文化振興会]
- (株)東京舞台照明
- (株)共立
- (株)川本舞台照明
- (株)エス・シー・アライアンス
など
実際に大学ではどんな勉強をするの?
これは私が実際に今年度の前期に受けていた授業です。
まだ1年生なので実習はありませんが2年生になると公演実習が始まります。
当たり前ですが公演はほとんどの場合、土日に行われるため休日も学校に行くことになります。
必要な資格は?
必ず必要なわけではありませんが、舞台・テレビジョン照明技術者技能認定制度という資格があり1級と2級があります。
就職後の給与は?
初任給はおよそ17万円から20万円
フリーランスで働くと1ステージ2万円くらいからでトップクラスになると10万円単位のギャラが発生する場合もあります。
まとめ
舞台照明デザイナーは裏方の技術仕事ですがクリエーターでもあり、芸術家でもあります。
照明の仕事に興味のない方もコンサートや舞台を見に行く際には華やかな舞台の裏でこのような仕事をしている人もいるんだということを少しでも思い出していただけたら嬉しいです。
読んでいただきありがとうございました。
今後も様々な仕事の紹介をしていく予定ですのでお楽しみに♪