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理系の需要が増えている金融業界の仕事

金融業界というと、事務処理が中心で文系の仕事と思われがちですが、実際には様々な場面において理系ならではの知識やスキルが必要とされています。こちらの記事では、理系が活躍できる金融業界の仕事にはどのようなものがあるのか、企業は理系出身の学生に何を求めているのか、どのような志望動機をもって金融業界を目指すべきかを見ていきます。

目次[非表示]

  1. 1.理系が活躍できる金融業界の企業や業種
    1. 1.1.銀行
    2. 1.2.信託銀行
    3. 1.3.証券会社
    4. 1.4.アセットマネジメント
    5. 1.5.保険会社
  2. 2.なぜ理系が求められているのか
  3. 3.金融業界を目指す志望動機
  4. 4.金融専門職はどの学部出身者が多い?
  5. 5.様々な分野で理系の能力が活かせる金融業界


理系が活躍できる金融業界の企業や業種


金融業界の中でも、理系の知識を特に必要とする企業や業種がいくつかあります。以下に具体的なケースを見ていきましょう。

銀行

銀行の主な仕事は企業や個人から預かった資金を融資に回して、円滑な資金の循環を促すことです。融資を無計画に行っていては貸し倒れのリスクが高まるため、その判断基準として統計などのデータを活用することも珍しくありません。このようなデータ収集や分析こそ理系が得意とする内容で、リスク管理や大口顧客に対応するホールセール営業、市場調査などでその才覚を発揮できます。

信託銀行

信託銀行は法人または個人から事業資金や年金、不動産、証券などの資産を預かり、運用や管理を行う機関です。資産の内容によって運用や管理方法が異なるため、様々な専門部署があります。中でも、企業年金に関する業務を行う年金アクチュアリーや証券の運用を担当するファンドマネージャー数学的手法で市場や金融商品、投資戦略を分析するクオンツなどは理系の知識を特に必要とされています。

  【仕事研究】数理とリスクの専門家「アクチュアリー」の仕事とは数学力、論理的思考力を活かして社会貢献しよう | 理系女子のWEBメディアRIKEJOCAFE 皆さんは「アクチュアリー」という仕事をご存じでしょうか? アクチュアリーは、年金や保険のスペシャリストのことで、その多くが保険会社や信託銀行などの金融機関に在籍しています。 ここでは、具体的にどんな仕事なのか、どういう人達が働いているのかについてご紹介していきます。 年金や保険は、学生の皆さんにはまだあまり触れることが少ないかもしれませんが、近い将来ご自身でも考える必要のあるものです。年金や保険は、金融機関が扱う商品・サービスの中でも契約期間が長期にわたるという特徴があります。 理系女子のWEBメディアRIKEJOCAFE


証券会社

株式や債券などの発行や売買を行う証券会社は、マーケットの値動きを分析して有価証券の売り買いをするトレーダー、金融商品の企画・開発、市場調査や分析を行うアナリストなど様々な場面で理系出身の人材が求められている職場の一つです。


アセットマネジメント

アセットマネジメントは有価証券や投資用不動産などの金融資産を顧客に代わって運用する企業です。高い利回りが期待できる商品の開発企画や実際に運用を代行するファンドマネージャー、値動きや経済情勢を分析するトレーダーやアナリストとして理系の知識やスキルが求められています。

  野村アセットマネジメント 野村アセットマネジメントは、野村ホールディングス株式会社を持株会社とする、野村グループの資産運用会社です。運用資産残高は約61.2兆円(2020年12月末現在)です。 当社は常にリーディングカンパニーとして高い評価を受け、日本を代表する資産運用会社として世界にその存在感を示してきました。そして早くから運用と顧客基盤のグローバル化に取り組み、アメリカ、ヨーロッパ、アジア等、海外への積極的な展開を図っています。 理系女子のWEBメディアRIKEJOCAFE


保険会社

保険会社はより需要の高い保険商品を開発・販売する業務が中心ですが、カバーする範囲が広い上、保険金の請求が集中した場合などのリスク管理もしなければなりません。そのため、市場調査や多方面からの分析を行うアクチュアリークオンツとしての能力を期待されています。


なぜ理系が求められているのか


柔軟な対応やコミュニケーション力、地道な作業をコツコツと続けられる文系に対し、理系は専門的な知識が豊富で論理的な考察を得意としていると言われています。そのため、営業の割合が大きい金融業界は文系出身者が多いと考えられがちですが、実際には好みや感情に左右されない論理的な思考力を様々な場面で求められています。


金融業界は動かす資金が膨大なこともあり、冷静な判断力とより的確に先を見通す調査能力、分析力が必要です。そして、これらのデータは数字として扱うことが多いため、学生時代から数字や統計に触れている理系の能力はまさに金融業界にとって重要な能力となっています。そのため、理系出身者は専門分野の部署に派遣されて重要な仕事を任せられることも多く、働きがいのある職場です。

金融業界を目指す志望動機

理系学部出身の学生や院生が金融業界を目指して就職活動をする場合、志望動機は企業に対する魅力を伝えるのではなく、学生時代に学んだスキルをどう専門職で活かせるかアピールする内容が良いでしょう。

そのためには、希望する職場の業務内容をきちんと把握して、どの分野で働きたいかを説明できなければなりません。
同じ企業でも、配属される部署によって仕事の内容や求められるスキルは全く異なります。これまでに理系学部で何を学んできたのか、それをどのような場面で役立てることができるのか具体的に考えましょう。


金融専門職はどの学部出身者が多い?



金融専門職は、職種によって求められるスキルが変わってくるため、共通して出身者が多い学部はそれほど多くはありません。ただ、リスク管理や市場調査、分析などを行う業務につく場合は、確率や統計のような数理能力を特に重視されるため、数学や物理系の学部出身者が多く見られます。専攻として統計学や金融工学などを選んでいた人は、リスク管理やリサーチなどを中心とする職場でその知識を活用しやすいでしょう。


一方で、独自のデータベースや分析ツールを開発する業務などでは、ITやプログラミングについて学んでいる理工学部や情報学部の出身者が多い傾向です。
とはいえ、学部を限定して求人をしている企業はそれほど多くありませんし、アクチュアリーのように資格試験に受かる必要がある業種でも、就職後に受験するケースも見られます。


様々な分野で理系の能力が活かせる金融業界


このように、金融業界では理系学部で学んだ知識やスキルを活かせる業種が多数あります。いずれも大きい資金を動かす業務になるので、責任がある反面、やりがいのある仕事内容とも言えるでしょう。学生時代に学んだ内容だけでなく、社会人として働くようになってからさらに専門的な知識や分析力が向上する職場でもありますので、就職先として検討してはいかがでしょうか。

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