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理系学生が初めて就活する際に知っておきたいグループディスカッションの流れ

新卒採用活動において、学生にグループディスカッションを課す企業が増えています。

理系の大学生や大学院生はゼミで鍛えられた文系の学生に比べて苦手意識をもっている方が多いようです。

また、就活中のグループディスカッションは大学などで行うものとは勝手が違うことが多いため、戸惑いを覚えることも少なくありません。本番で失敗しないために、以下では事前に知っておきたいグループディスカッションの流れを紹介します。

グループディスカッションとは

まずはじめに、そもそもグループディスカッション(グルディス)とはどういったものを言うのかを理解しておきましょう。実は、グループディスカッションには明確な定義は存在していません。

一般的には、その名の通り、就活生をグループにして、その中で与えられた特定のテーマについて議論して結論を出してもらうという一連の流れをグループディスカッションと呼んでいるのです。ただし、中には必ずしも結論を出すことまでは求められず、単に議論をして終わりというケースもあります。


1グループの人数は企業によって異なりますが、通常は4、5人である場合が多いようです。時には10名以上のグループの中での議論を求められることもあるようですが、それはレアケースだと思っておいて良いでしょう。また、ディスカッションの時間は一般的には20分から30分程度となっています。ただし、中には1時間くらい議論させられたという事例もあるので、あくまでも目安として頭に入れておくと良いでしょう。


なお、グループディスカッションとしばしば混同されがちなものとしてグループワークがありますが、両者は必ずしも同じものではありません。どちらも集団で何かをするという点は同じですが、グループディスカッションが議論を求められるのに対し、グループワークの方はグループのメンバーが協力しあって特定の課題をこなさなければならないのです。

例えば、よくあるのが、いくつかのグループに分かれてバーチャルの会社を運営し、その売り上げを競うというものです。それ以外にも、企業が取り扱っている商品やサービスのマーケティングプランを考えさせられるようなものもあります。

もっとも、グループワークの場合にも、グループ内での議論は不可欠ですので、両者の違いをそこまで強く意識しておく必要はないでしょう。


グループディスカッションの流れ


進行ルールを把握しておく

次に、グループディスカッションの流れを見ていきましょう。最初に、企業の採用担当者から、グループディスカッションを行う旨の説明があります。その際、議論するテーマや時間に加えて、進行する際のルールなどが伝えられます。ルールを逸脱してしまうと、それだけで落とされてしまう恐れがあるので、しっかり理解しておくようにしましょう。

自己紹介をしてメンバーの名前を覚える

その後、グループに分かれて準備を行うことになります。はじめに各人が挨拶を兼ねて自己紹介をするようにするとスムーズです。そのうえで、それぞれの役割を決めなければなりません。どういった役割を設けるかについては企業側から指示があるケースが多いですが、一般的には司会や書記、タイムキーパーなどが必要とされる場合が多いです。

特に指示が無い場合は、これらの役割を決めておけば十分でしょう。その後、役割に従って議論を行い、グループとしての意見を集約していきます。

発表を聞いている時の姿勢も評価の対象

最後に、まとまった意見をグループごとに発表して終了となりますが、他のグループの発表を聞いている間の姿勢も評価の対象となっているため、自分たちの発表が終わったからといって気を抜かないようにしましょう。


以上は、一般的なグループディスカッションの流れですが、企業によっては必ずしもこの通りとは限らないという点に注意しておかなければなりません。

例えば、よくあるのは、異なる結論を出したいくつかのグループを集めて、さらに議論を求められるというケースです。また、場合によっては、オンライン上でグループディスカッションをしなければならないこともあります。いずれの場合も、事前に企業側から説明があるはずなので、それに従って臨機応変に対応できるようにしておくと良いでしょう。


企業側は学生を評価するポイント

グループディスカッションを通過して内定を勝ち取るためには、企業側が見ている評価ポイントをしっかり把握しておくことが重要になります。そこで、ここからはグループディスカッションにおいて採用担当者がどのようなポイントに着目して学生を見ているかを説明していきます。

1.積極性

まず、一つ目のポイントは、積極性です。社会人になると会議などで発言を求められる機会が多くなるため、会議の場で積極的に自分の意見を披露できる人材は高く評価されます。

企業としては、グループディスカッションで臆せずに考えを伝えられる学生は、採用後も活躍してくれる可能性が高いと考えられるので、そういった積極性のある人を優先的に採用しようとするのです。

2.協調性

また、二つ目のポイントは、協調性です。いくら自分の意見を積極的に述べられたとしても、他人の意見をまったく無視するような人物は企業では評価されません。

企業ではチームを組んで仕事をすることが多いので、積極性に加えて協調性がある人間が求められるというわけです。そのため、グループディスカッションにおいては、自分の言いたいことだけを言うのではなく、他人の意見に共感したり、グループ内の意見集約を試みるといった姿勢を示すのも大切です。

これらの他に、コミュニケーション能力や論理的思考力についても、企業が気にする評価ポイントとなります。グループディスカッションで自分を高く評価してもらいたいのであれば、グループのメンバー全員と意見を交わすことを心掛けるとともに、支離滅裂な意見にならないように理由付けをしっかりとしたうえで発言するようにすると良いでしょう。


初めて参加する前にしておくべきことや対策方法

最後に、グループディスカッションに向けて行っておくべき対策について見ていきます。まず、グループディスカッションでは、「自動車業界は脱炭素に向けてどのような取り組みをしていくべきか?」といったような、時事ネタに基づいたテーマが出されることが多いので、普段から新聞やニュース番組を見て、世の中で何が起きているのかをしっかりと把握しておく必要があります。

忙しい学生生活の中で、あらゆる情報を頭に入れておくというのは難しいかもしれませんが、少なくとも希望する業界に関するホットトピックくらいはきちんと理解しておいた方が良いでしょう。

また、前述の通り、グループディスカッションでは、グループのメンバーとのコミュニケーションを通じて、積極的に自分の意見を言える人が高く評価される傾向にあります。普段あまり議論をしない人がいきなりそういった場に出てすらすら発言するというのは容易ではありませんので、もし希望する企業でグループディスカッションが行われる可能性があるというのであれば、先輩や友人などとの日常会話の中でも、なるべく相手の話を聞いて、それについて自分の考えを伝えるという習慣をつけるようにするのがおすすめです。

ただし、あまりやり過ぎると、理屈っぽい人間と思われて嫌がられてしまう恐れがあるので、ほどほどにしましょう。もし学会などに出る機会があるのであれば、積極的にそういった場に参加して議論に慣れておくという手もあります。


しっかりと準備をしてグループディスカッションを乗り切ろう

以上で見てきたように、グループディスカッションでは、積極性や協調性に加え、コミュニケーション能力や論理的思考力といった幅広い能力が試されます。何の準備もせずに臨んでしまうと、思わぬ失敗をして落とされてしまいかねないので、希望する企業に確実に就職したいのであれば、記事中で紹介した流れを頭に入れたうえで、しっかりと対策をしておくようにしましょう。

一般社団法人理系女子未来創造プロジェクト

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