【仕事研究】数字を得意とする学生におすすめ!生産技術・プロセス開発の仕事とは?
生産技術・プロセス開発の仕事とは?
皆さんは、生産技術やプロセス開発に関する仕事は、ご存知でしょうか。
生産技術やプロセス開発に関する仕事とは、一体どのような仕事で、どんな人々が働いているのでしょうか。
今回は、「生産技術とプロセス開発」に関して、仕事内容や必要な知識などを、実体験をもとに、詳しく解説していきます。
目次[非表示]
- 1.生産技術・プロセス開発の仕事とは?
- 2.生産技術とプロセス開発
- 3.生産技術
- 3.1.①生産技術の仕事内容
- 3.1.1.・生産化の際のコスト管理(安定した材料調達、生産の予算管理、生産ラインの時間管理など)
- 3.1.2.・品質保証
- 3.1.3.・生産ラインのトラブルシューティング
- 3.2.②生産技術の給与
- 3.3.③主な就職先
- 3.4.④必要なスキル
- 3.5.⑤キャリアアップ
- 4.プロセス開発
- 4.1.①プロセス開発の仕事内容
- 4.2.②プロセス開発の給与
- 4.3.③プロセス開発の主な就職先
- 4.4.④必要なスキル
- 4.5.⑤キャリアアップ
- 5.さいごに・・・
生産技術とプロセス開発
生産技術とプロセス開発は、大儀的には同じ枠組みの中に定義付けられていて、生産技術とは、商品の新規生産の際の基盤を作る段階に関することを意味し、プロセス開発とは、既存の生産工程をさらに効率化、高品質化させる段階を意味します。まずは、生産技術に関する仕事から、見ていきましょう。
生産技術
①生産技術の仕事内容
・生産化の際のコスト管理(安定した材料調達、生産の予算管理、生産ラインの時間管理など)
例えば、自社製品を外注を出さずに自社生産する場合、まずは安定した材料調達が第一歩となります。そのため、適切な材料を安定、かつ低コストで調達するのがこの段階となります。
リスクマネジメントを含んだ大きな課題は会議などで決める会社がほとんどですので、個人に決断を委ねられるという場面は、まずありませんが、いかに「低コスト・低リスク・高品質」で予定数を生産できるかという課題と向き合うことが、コスト管理です。
・品質保証
ここでいう品質保証とは、品質保証部などの品質保証とは違った意味合いです。一般的な「納品の際の品質保証」は品質保証部などが担いますが、それは後述する「プロセス開発」に属します。
生産技術においての品質保証は、コスト管理の面でも触れたような材料の選定から始まり、商品の出荷の際に安定した品質で生産ができるようにラインを設定していきます。
時間は早いけれど品質が低下する、または品質は高いが生産時間が長いなど、生産ラインで組んだ条件を見ながら作業をしていきます。
・生産ラインのトラブルシューティング
生産の際には必ずトラブルが発生します。材料が何らかの原因で届かない場合は、急遽ほかの仕入れ先を探したり、作業メンバーに欠員が出た場合は他のラインから補充員を出すなどの対応が必要です。
懸念すべきは人為的なミス、いわゆるヒューマンエラーです。ヒューマンエラーはいくら最新の設備を導入しても、難しい問題です。
これに関しては完全に無くそうと思うのではなく、どうすれば作業員が集中できるのか、また、作業員が発言しやすい社内環境を作るということも大切です。
イヤホンの使用を認めている会社や、生産数や品質に影響がなければいつでも休憩を取って良いとする会社も存在します。
②生産技術の給与
生産技術の年収は、約500万円前後となっています。大卒資格所有者の初任給は、月辺りの基本給が20万円ほどの会社が多いです。会社によっては、技術職手当や担当手当てがつく場合もあります。
③主な就職先
生産技術の主な就職先として、化学工場や医療機器メーカー、自動車工場や化粧品会社など、さまざまな就職先が挙げられますが、国内だけでなく、海外転勤も十分にあり得る職種です。
④必要なスキル
生産技術で「必要なスキル」は、業種問わず「コミュニケーション能力」です。仕事内容でも触れたとおり、生産技術者は他の生産技術者とコミュニケーションを取りながら製造ラインの最適化を目指します。
そのため立場や役職を気にせずに自分の意見をしっかりと取り入れてもらおうとする力が大事になってきます。もちろん経験者の言うことをしっかりと聞いて自分の知識に追加しようとする姿勢も大切になってきます。
製造ラインの工程組みができた後でも、現場の作業員と品質や製造スピードについて会話を交わす機会も多くあります。生産技術者同士で会議やチームを作る機会も多いので、コミュニケーション能力が大切になってきます。
⑤キャリアアップ
製造技術職のキャリアアップは製造技術の枠内で目指すことになります。会社や部署によって役職が付く場合もありますが、基本的には昇給という形が多いです。勤続2年で昇給する会社もあれば、請け負った製造ラインの数などで考慮する会社もあります。
入社してから1年間は製造技術関連の部署を行ったり来たりすることも多いですが、最終的にはスキルや実績、向き不向きで選定された部署内で昇給を目指す形です。
プロセス開発
①プロセス開発の仕事内容
プロセス開発は既に生産がおこなわれている製造ラインや商品を分析して、さらに効率化、高品質化を行うことが仕事です。内容としては、
・商品の品質保証
・生産の効率化
が主な仕事内容となります。会社によってはこれらを部署単位で分けている会社もありますが、大体の会社は「品質保証部」としています。
・商品の品質保証
生産ラインでは様々な商品や製品が生産されています。その1つ1つの品質を保証する仕事です。一般的には「品質保証部」が請け負っています。仕事内容は生産技術と違って、その会社の業種や業務形態によって大きく変わります。
・生産の効率化
もう1つの主な仕事内容が生産の効率化になります。「生産技術」の段階でくみ上げられたライン工程を分析したり、実際に出来上がった製品を分析することによって、作業時間を可能な限り少なくすることを目的としています。
例えば製造業の場合、製品の加工は機械が行います。機械は製品の加工箇所を架空の空間上の座標で判断するプログラムが組み込んであります。
課題に上がる事の多い事として、作業員がどれだけ効率的に動けるかという事です。作業員の手の届く範囲に必要な者が全てあれば、作業効率は格段にアップします。また、最新鋭の機械の導入なども考慮する必要もあります。
②プロセス開発の給与
プロセス開発の年収は、約500万円から700万円程度です。平均値に差が出るのは業種や会社によって大きな差がある為、一般的には品質に最新の注意を払わなければいけない業界ほど、給与は高くなります。大学新卒の場合は月当たりの基本給が25万円ほどのところが多く、生産技術とは異なり、資格の有無により給与に差が出てくる傾向にあります。
③プロセス開発の主な就職先
プロセス開発の主な就職先は、生産技術と類似していて、化学工場や医療機器メーカー、自動車工場や化粧品会社などですが、この仕事も、海外勤務の可能性のある職種です。
④必要なスキル
プロセス開発に必要なスキルは、主に資格で取得できますので、プログラム関連の資格や、品質管理の資格など、働きたい会社の業種にあった資格を見てみましょう。CADやgコードを使用できると採用されやすいです。また、製造業であれば製品の寸法図面などとかかわる場面が多いので、図面の読み方なども学んでおくと安心です。
⑤キャリアアップ
同じ会社の場合は自分が担当している製品の品質や製造ラインが増えることで昇給していきます。また昇進するたびに自分が担当するラインが増えていきます。資格に関しては、入社後に資格を取得する人も多く、最前線に立ちながら国家資格を目指します。
さいごに・・・
生産技術やプロセス開発に関する仕事の中で、特に有利であることは、「数字に強い」ことと、「コミュニケーション能力が高い」ことです。理系女子の皆さんは、きっとどちらも習得されているのではないかと推測しますが、それでも就職の際には、是非参考にされてみてくださいね。