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専攻はどう仕事につながる?理系女性向けキャリアトークセッションをレポート

理系で学んだ知識や研究経験を、社会でどのように生かせるのか。

ものづくりの現場では、女性社員がどのようなキャリアを歩んでいるのか——。

三菱マテリアルでは、理系学生を対象とした「理系女性向けキャリアトークセッション」をオンラインで開催しました。

当日は、会社概要や採用職種の紹介に加え、製造現場、研究開発、情報システム、設備・プラントエンジニアリング職など、異なる分野で活躍する5名の女性社員が登壇。

後半には少人数の座談会が設けられ、仕事内容から研修、職場環境、就職活動まで、学生から寄せられた質問に率直に答えました。

本記事では、当日の様子とともに、社員の話から見えてきた三菱マテリアルで働く魅力や、理系女性の多様なキャリアについて紹介します。

三菱マテリアルを知る3つのキーワード

イベントの冒頭では、採用担当者から三菱マテリアルの会社概要や事業、採用制度について紹介がありました。

三菱マテリアルを知るうえで押さえておきたいのが、「安定×挑戦」「循環」「部門・職種別採用」の3つのキーワードです。

150年以上の歴史を土台に、新しいことへ挑戦

三菱マテリアルは1871年に創業し、150年以上の歴史を持つ企業です。連結売上高は約2兆円。国内外に幅広く事業を展開し、安定した経営基盤を築いています。

一方で、「挑戦」「変化」「成長」「称賛と感謝」「より良い明日」という価値観を掲げ、新しい取り組みを積極的に後押ししています。

採用担当者からは、自身が若手の頃から工場の採用活動に関する新しい企画を任された経験も紹介されました。

「歴史のあるメーカーだから変化を好まない、ということではありません。社員が遊び心を持ち、楽しみながら新しいことに挑戦する姿勢を大切にしています」

長い歴史による安定性と、若手の挑戦を受け入れる柔軟性。その両方を持つことが、三菱マテリアルの特徴です。

製品をつくるだけではない、資源を社会へ戻す「循環」

もう一つの重要なキーワードが「循環」です。

一般的なメーカーには、資源から製品をつくり、市場へ送り出す役割があります。三菱マテリアルはそれに加え、一度市場で使われた素材を回収・リサイクルし、再び社会へ戻す役割も担っています。

「人と社会と地球のために、循環をデザインし、持続可能な社会を実現する」という目標のもと、金属資源の循環や再生可能エネルギーなど、幅広い事業を展開しています。

製品を直接目にする機会は多くありませんが、電線に使われる銅線、家電製品の温度センサー、金属加工用の工具など、さまざまな製品や技術を通じて私たちの暮らしを支えています。

入社前から仕事とのマッチングを図る採用制度

採用面では、「部門・職種別採用」を取り入れています。

学生はエントリー時に、興味のある事業部や職種を選んで選考に進みます。入社後まで配属が分からない採用方式とは異なり、自分が携わりたい仕事とのマッチングを入社前から図りやすいことが特徴です。

また、入社後にほかの部門や仕事へ興味が生まれた場合は、社内公募制度を利用して異動を希望することもできます。会社として、社員一人ひとりが自らの意思でキャリアをつくる「自律的なキャリア形成」を大切にしています。

5名の女性社員が紹介する、それぞれの仕事

会社説明に続いて、異なる職種で働く5名の女性社員が、自身の経歴や現在の仕事について紹介しました。

学生時代の専攻、入社の経緯、現在の仕事内容は一人ひとり異なります。その紹介から、三菱マテリアルには理系の学びを生かせる多様なフィールドがあることが伝わってきました。

■マテリアル領域 製錬事業部 直島製錬所/Sさん
幅広い業務を通じて、銅の安定生産を支える

直島製錬所の生産部・銅電錬課で働くSさんは、電気銅や副産品の生産管理を担当しています。操業状況や生産実績、品質の管理に加え、工場内の設備更新に伴う計画の立案・実行など、業務は多岐にわたります。

自身が見直した操業条件によって品質が向上したときや、現場の方から「作業しやすくなった」と声をかけてもらったときに、仕事のやりがいを感じるというSさん。計画した設備が狙いどおりに機能し、操業上の課題解決につながったときにも、大きな達成感を得られると話します。

休日は、ライブやコラボイベント、ゲームなどの“推し活”や観劇を楽しんでいます。観劇やイベントのために各地へ足を運ぶなど、フットワーク軽く充実した時間を過ごしています。

■プロダクト領域 高機能製品事業部 三田工場/Mさん
他社での経験を生かし、新たな製品開発に挑戦

高機能製品事業部の三田工場で働くMさんは、2025年3月に三菱マテリアルへ中途入社しました。新卒で入社したフィルムメーカーで2年間勤務した経験を持ち、現在は新規の銅・銀メッキ液の開発や顧客対応を担当しています。

移り変わりの速い半導体分野のトレンドや顧客のニーズに応えるため、チームで目標を共有しながら開発に取り組むMさん。求める性能を一つずつ実現し、製品化へ近づいていく過程にやりがいを感じていると話します。

休日は野球観戦や旅行を楽しんでおり、フレックスタイム制度や有給休暇も活用しながら、仕事とプライベートを両立しています。

■情報システム職/Tさん
情報システムとデータの力で、工場のものづくりを支える

入社6年目のTさんは、三田工場で情報システムに関する業務を担当しています。製造工程を管理するシステムの保守・開発をはじめ、工場全体の情報セキュリティや内部統制、データの可視化など、幅広い業務に携わっています。

情報システムやデータ分析を通じて、現場の生産性や品質、安全性の向上に貢献できることが仕事のやりがい。現場の作業改善から原価低減、利益向上につながる取り組みまで、幅広い課題の解決に挑戦しています。

もともと情報系の分野を学んでいたわけではないというTさん。異なる分野から情報システムの仕事に携わってきた経験も、学生の皆さんに伝えたいと話します。

休日はパン作りを楽しむほか、京都や滋賀、岡山などへ日帰りで出かけることもあるそうです。

■開発戦略部 イノベーションセンター/Tさん
実験を重ね、新しい電池材料の可能性を探る

入社5年目のTさんは、イノベーションセンターで、電池材料の研究開発に携わっています。主に担当しているのは、金属酸化物のナノ粒子などの微粒子や、それらを用いたインクの開発です。

実験を進めるなかで、材料についてこれまで分かっていなかったことが少しずつ明らかになる点に、研究開発職ならではの面白さを感じているというTさん。開発している材料の性能が向上したときにも、大きなやりがいを感じると話します。

休日は、読書をしながらゆっくりと過ごすことが多いそうです。

■設備・プラントエンジニアリング職 イノベーションセンター/Hさん
工場の作業を自動化し、生産性の向上を支える

入社8年目の浜谷さんは、生産技術職として、工場内で人が行っている作業の自動化に取り組んでいます。現在は直島製錬所を担当し、現地へ出張しながら、自動化設備の導入を進めています。

人手不足などの課題に対し、装置を導入して作業を自動化することで、生産性の向上を目指す仕事です。自身が設計した装置が実際に動く瞬間に、大きな達成感を得られるというHさん。導入後、現場の作業者から「作業が楽になった」と言ってもらえることに、最もやりがいを感じると話します。

休日は、鉄道会社などが開催する謎解きイベントに参加しているほか、最近はガンプラ制作にも夢中になっているそうです。

専攻と違う仕事にも挑戦できる?

後半の座談会は、参加者が話を聞きたい社員のブレイクアウトルームを選ぶ形式で行われました。15分間の座談会を3回実施し、参加者は最大3名の社員から話を聞くことができます。

学生から特に多く寄せられたのが、「学生時代の専攻と仕事がどのようにつながっているのか」という質問でした。

化学系から情報システム職を選んだ理由

情報システム職のTさんは、大学院で燃料電池を研究していた化学系の出身です。学生時代には、本格的な情報系の勉強やプログラミングを経験していませんでした。

就職活動では、自分で製品を開発する仕事だけでなく、現場の人が働きやすい環境をつくり、ものづくりを幅広く支える仕事に関心を持ったといいます。それが情報システム職を選んだきっかけでした。

「情報系の専攻でなければ、システム職を受けられないと思っていました。しかし、三菱マテリアルではプログラミング未経験でも歓迎していました。入社する職種があらかじめ決まる部門・職種別採用だったことも、応募を決めた理由です」

専攻や経験だけで応募できる仕事を限定せず、「どのような立場でものづくりに関わりたいか」を考えたことが、現在のキャリアにつながっています。

研究で培った力は、異なる職種でも生かせる

Tさんは現在、情報システムの仕事に携わっていますが、化学の知識が無駄になったわけではありません。

金属や化合物を扱う工場では、製品の成分や製造工程を理解する際に、化学系の知識が役立っています。さらに、研究室で身につけた課題へのアプローチ方法、データの見方、結果のまとめ方も、現在の仕事に生かされているそうです。

Tさんは学生に向けて、「研究テーマと会社の事業が直接つながっているかだけで、応募を諦める必要はありません」と話しました。

選考では研究内容そのものだけでなく、難しい課題にどう向き合い、考え、解決しようとしたのかも大切です。専攻名や研究テーマにとらわれず、自分が培ってきた力を捉え直すことが、キャリアの選択肢を広げます。

未経験の知識は、入社後どう身につける?

設備・プラントエンジニアリングに関心を持つ学生からは、「業務に必要な知識やスキルを、入社後にどのように学ぶのか」という質問も寄せられました。

研修とOJTで実務に必要な知識を学ぶ

Hさんによると、機械系の業務では力学や図面の知識、電気系では電気図面を読む力、担当によっては簡単なプログラミングなどが求められます。一方、入社時点ですべてを身につけている必要はありません。

入社後には、若手社員を対象とした設備系のエンジニアリング研修があります。配属先では先輩社員が担当につき、OJTを通じて約1年間、実際の業務を教えてもらえる環境も整っています。

情報システム職にも、新入社員研修や工場でのライン実習に加え、システムに関する専門研修があります。未経験の分野であっても、研修と実務の両方から知識を身につけることができます。

プロジェクトが変わるたびに、新しい分野を学ぶ

Hさん自身も、プロジェクトが変わるたびに新しい知識を学んできました。

自動化する工程によって、扱う製品や設備、原料、注意すべき危険性は大きく異なります。機械系の知識だけでなく、時には化学反応や薬品について一から勉強することもあるそうです。

「毎回、新しい分野を学ばなければならないことは大変です。でも、さまざまな技術や製品に関われるので、そこが仕事の面白さでもあります」

学生時代の専門性を起点にしながら、研修や実務を通じて必要な知識を増やしていく。複数の技術分野を横断しながら成長できることも、生産技術や設備・プラントエンジニアリングの魅力です。

若手の「やってみたい」を後押しする職場

会社説明で紹介された「挑戦」や「成長」という価値観は、実際の仕事にどのように表れているのでしょうか。座談会では、社員がそれを実感した具体的な場面について質問が寄せられました。

自分の提案を行動に移しやすい

Hさんは、業務を効率化するツールや新しい技術について、自分から上司へ提案しやすい環境だと話します。

「このツールを使えば作業が早くなるのでは、と提案すると、『いいね、やってみよう』と受け止めてもらえます。新しい技術を検討したいと相談したときも、実際に技術を見に行くための出張につながるなど、行動に移しやすいと感じます」

決められた業務だけを進めるのではなく、社員が自ら課題を見つけ、その解決方法を提案できる環境があります。

成長に合わせて仕事の幅を広げられる

上司が本人の成長段階を見ながら、少し難しい仕事を任せてくれることもあるそうです。興味を持ったことに手を挙げ、段階的に仕事の幅を広げていくことができます。

Tさんも、入社前後のギャップについて「思っていた以上に自由に仕事を任せてもらえた」と振り返りました。自分の役割を果たしたうえで、本人が取り組みたい仕事にも挑戦させてもらえたといいます。

地方の拠点で働く若手であっても、その取り組みは社内で共有され、本社の社員から声をかけられることもありました。

「頑張ったことや挑戦したことを、きちんと見てもらえる会社だと思います」

若手社員の提案や行動を受け止め、成長につながる仕事を任せる文化が、社員のキャリア形成を支えています。

女性がものづくりの現場で働くリアル

三菱マテリアルの直近の理系女性採用比率は3割を超えており、非鉄金属メーカーでトップクラスの女性採用比率を誇ります。

一方でメーカーの現場では男性比率が高いイメージがあるかと思います。

座談会には男性が多い現場で働く女性社員も参加しており、座談会では就業環境に関する率直な話を聞くことができました。

性別にかかわらずキャリアを目指せる

男性の割合が多い職場で働く登壇者からは、「女性の人数は比較的少ないものの、女性だから担当できない、管理職になれない等の仕事上の違いは感じない」というお話がありました。

本人の希望や実力に応じて、性別にかかわらずキャリアアップを目指せる環境があります。

また、子育てと仕事を両立する採用担当者の経験や、社宅・借り上げ住宅などの住居支援も紹介され、社員が生活と仕事を両立するための支援も整えられています。

自分の可能性を、専攻だけで決めない

今回登壇した5名は、学生時代の専攻も、入社の経緯も、現在の仕事内容も異なります。

研究を続けている人、製造現場を管理する人、ITで工場を支える人、さまざまな技術を組み合わせて自動化を進める人。それぞれが自分の専門性を土台にしながら、新しい分野を学び、仕事の幅を広げていました。

理系で培ったのは、専門知識だけではない

トークセッションを通して共通していたのは、「学生時代の研究テーマと、仕事が完全に一致している必要はない」というメッセージです。

理系学生が大学や大学院で身につけるものは、専門知識だけではありません。仮説を立てる力、データを読み解く力、失敗の原因を考える力、分からないことを学び直す力。そうした研究のプロセスで培った力は、異なる職種に進んでも生かすことができます。

学びの先には、多様なキャリアがある

就職活動は、自分の専攻に合う仕事を探すだけの時間ではありません。これまでの経験をどのような形で社会に生かしたいのかを考える機会でもあります。

今回のキャリアトークセッションは、社員の率直な言葉を通じて、理系の学びの先にある多様な選択肢を知る場となりました。

自分の可能性を専攻名だけで限定せず、興味を持った仕事や職場へ一歩踏み出してみる。その先に、自分らしいキャリアが見つかるかもしれません。

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