
ものづくりを支えるプラントをつくる仕事!三菱ケミカルエンジニアリングとは?
私たちの生活に欠かせない化学製品や医薬品、エネルギー。
それらを生み出す巨大な工場(プラント)は、一体どのようにしてつくられるのでしょうか?
プラントエンジニアリングは、建設業の中でもエンジニアの知恵と最新技術が融合するものづくりの最前線です。
当社は、プラントの設計から建設・メンテナンスまでを一貫して手がける総合エンジニアリング企業として、社会に必要なプラントを生み出す使命を担っています。
では、具体的にどのような技術が使われ、どのような働き方ができるのか?
本記事では当社の強みや魅力、エンジニアとしてのキャリアの可能性について詳しく解説していきます。
プラントエンジニアリングとは?
私たちの身の回りにある食品や医薬品、日用品、ガソリンなどのエネルギー。
これらの製品は、大規模な工場(プラント)で生産されています。
プラントエンジニアリングとは、こうした工場の設計・建設・メンテナンスを行い、安定した生産を支える仕事です。
当社は、プラントの設計から設備の選定、建設、メンテナンスまでを総合的に手がける企業です。
当社では、化学・化学工学、機械、電気・電子、情報、建築・土木など、さまざまな理系専攻の知識を持ったエンジニアが働いています。
三菱ケミカルエンジニアリングの強みと特徴
当社は、長年にわたり培った高度な技術力と多様な事業展開を通じて、社会の発展に貢献しています。その強みと、社員の働き方、そしてキャリア形成の支援について詳しく見ていきましょう。
強みと特徴①:グループ内外の両輪体制で多様な業界に対応
当社は三菱ケミカルのエンジニアリング部門が分社化し設立された企業です。三菱ケミカルは基礎化学品のみならず、高い機能性を持ったファインケミカル製品も製造する日本有数の化学メーカーです。当社はその製品を安定して生産するためのプラントを設計・建設・保守する役割を担っており、高い技術力を保有しています。
三菱ケミカルグループ内での仕事(内販)で培った技術をグループ外での仕事(外販)でも生かすことで、顧客展開をしてきました。また、外販で得たより広い市場の技術・ノウハウを三菱ケミカルに還元することで、三菱ケミカルの技術力向上・生産能力向上に当社は貢献しています。
内販:グループ内業務、OE(=オーナーズエンジニアリング):三菱ケミカルの新規プラント建設、既存プラントの能力増強や改良改善を担当。
外販:グループ外業務:直接資本関係のないお客様向けに、化学だけでなく医薬、食品、半導体、流通、機能性樹脂・電子デバイスなど幅広い産業のプラント建設・改善を実施。
この体制により、化学プラントに関する高い専門性を持ちながらも、さまざまな業界のニーズに対応できる柔軟性を備えています。
強みと特徴②:多様な事業分野とプロセス対応
当社は、化学、医薬、食品、流通、半導体など、多岐にわたる分野でプラントの設計・建設を手掛けています。
例えば、
- 化学分野:化成品、合成樹脂、アルコール類など
- 医薬品分野:原薬や製剤プラント、化粧品の製造施設
- 食品分野:調味料や総菜の生産プラント
- 流通分野:物流センターや配送センターの建設
- 半導体・電池デバイス分野:素材・薬液製造や薬液の供給・回収、リサイクル、リユース
このように、幅広い分野のプロジェクトに関われることが、当社の大きな特徴です。
強みと特徴③:⇒トータルエンジニアリングを提供
これまで述べたように、当社は長年にわたって三菱ケミカルのエンジニアリングを一貫して行ってきました。エンジニアリング会社の仕事は「設計」「調達」「建設」(=EPC)に大きく分類されますが、当社はその機能を全て保有しており一貫して対応が出来る点が特徴です。
それに加えて、他のエンジニアリング会社には無い大きな特徴としてEPC枠を超えて「上流参画」と「下流展開」も当社は手掛けています。
・上流参画
エンジニアリングおいては一般的には、製造プロセスはプラントオーナーであるメーカーが技術開発を行い、エンジニアリング会社は開発された技術を基に設計・建設を行います。
しかし当社は三菱ケミカルのエンジニアリング部門としてスタートしていますので、現在も三菱ケミカルと一体なって、技術開発の段階から取り組みをしています。
例えば、植物由来のプラスチック(バイオプラスチック)の製造プラントやケミカルリサイクルプラントの建設においては、世界的に見ても前例のない最新の製造プロセスの開発段階から三菱ケミカルと一体になって取り組んでいます。研究開発段階での技術を工業化・プラントスケールにした場合の実現性・妥当性(製造量、安全性、品質、コストなど)を検証することで、スピード感を持って工業実現化することに貢献しています。
このように、当社はプラント作りを通じて世の中にまだ存在しない製品を送り出すモノづくりにも大きく関わっています。
・下流展開
一般的にエンジニアリング会社は自身が建設したプラントをお客様に引き渡すと、それ以降はプラントが実際にどのように使われているかの情報は入ってきません。
しかし当社は自分たちが作ったプラントを、三菱ケミカル社が実際に使ってみての運転データやメンテナンスの記録を入手することができ、設計通りに行った部分・行かずに改善が必要な部分についても情報を得て、次の改善につなげることが出来ます。
このように建設後の「下流」の部分にも関わることで、既存のプロセスや設計手法の改善・新しいプロセスへつなげることで、よりよいプラント作りにつなげることができます。三菱ケミカルとつながりがあるからこそ、建設後のデータが入ってくる、当社独自の強みとなります。
キャリアアップについて
当社では社員一人一人のキャリアアップ・挑戦を支える制度が多くありますが、大きく①人材開発に関する制度と②働き方に関する制度に分けることが出来ます。
①人材開発に関する制度(教育研修、キャリアディベロップメント制度など)
〇教育研修
当社では入社して1か月間の新入社員研修・技術基礎教育を受けた後に、専攻別に専門教育・実習を準備しています。内容や期間は選考によって異なりますが、代表例としては次の通りです。
・化学・化学工学、機械系(機械化工研修、プロセス実習、プラント実習)
約2か月間にわたる機械化工研修では、エンジニアリングの基礎となる機械工学・化学工学の
知識を主に座学で習得します。その後、プロセス実習では約10か月間に亘って、設計に関す
る実習を行います。実習の間には、三菱ケミカルの製造プラントでの実習(プラント実習)も
あり、自分たちが設計・建設するプラントが実際どのように操作されているのか、利用者目線
での学びを行います。
・電気電子・計測制御・情報系(電計集合研修)
配属後に、再度集合研修を行うことで技術力を向上させます。プラントのモデル実機やケース
スタディを通じて、自分の担当プラント以外の広範囲にわたる知識習得も可能です。
・建築・土木系(BIM研修)
3D設計ソフト(BIM)を利用して、仮想プラントの設計を行います。設計だけでなく、構造
・設備・材料など、建築分野において必要な知識を広範囲に学びます。
いずれの研修・実習においても社員一人一人に指導員がつきます。初めはわからないことが多いと思いますが、指導員が丁寧に指導するので安心してください。1年目後も多くの技術研修やキャリアに関する研修があります。
〇キャリアディベロップメント制度
多様な経験と挑戦をキーワードに、当社ではキャリア・ディベロップメント・プログラムを策定しました。このプログラムは皆さん自身の「ありたい姿」や「目指したい未来」に向けて主体的にキャリアを考え、実践するための機会を提供するものです。
・公募制度(技術系・事務系 対象)
人材需要のある部署へ、従業員が自ら応募できる制度で社内での選考に合格すれば無期限で希
望の部門に異動することが可能です。
・キャリアチャレンジ(技術系・事務系 対象)
公募有無に関わらず、若手社員が希望部署への選考を受けることができる制度で社内での選考
に合格すれば無期限で希望の部門に異動することが可能です。
・キャリア開発プログラム(技術系・事務系 対象)
Ⓐ:MCC(三菱ケミカル)⇔MEC(三菱ケミカルエンジニアリング)の交流
上司からの推薦のもと原則2年間でMCC製造スタッフとして実務を経験できる制度です。製造
プロセス、プラント運転に関する理解の深化やプロセス開発、実績解析、トラブル検討、改善
、コスト、メンテナンス、安全など幅広い知識と遂行能力の修得をすることでプラントエンジ
ニアとしての能力を高めることが可能です。
Ⓑ: OE・外販・技本の交流(※OE/外販については本記事の強みと特徴①をご参照ください)
上司との面談を通して原則2年間~有期限(最大5年間目安)で当社内での、OE・外販・技
本の交流により、3部門の事業・機能特性に必要な職能を高めることができます。
・キャリアトライアル(技術系・事務系 対象)
約半年という期間の中で他部門を経験できる制度です。現在の所属は変更せず、挑戦したい分
野・部門に短期間で挑戦することができます。応募者(所属部署)と希望先部署のマッチング
が成立した場合に、トライアルを実施します。
これらのプログラムを通じ、皆さんが自分らしく、そして前向きにキャリアを築いていくことによる一人ひとりの成長そして会社全体の成長を目指します。
②働き方に関する制度(ワークライフバランス)
社員一人一人が自身のキャリアアップを目指すためには、安心して働ける環境づくりが必要です。当社ではワークライフバランスを保つための制度を整えています。
- 有給休暇の取得率は約69.5%(2024年度実績)
- 男性育児休暇取得率 約90.9%(2024年度実績)
- くるみんとえるぼしを取得
- 育児による短時間勤務制度は、法律上、子どもが3歳になるまで取得することができますが当社の場合は小学校6年生になるまで取得が可能です。
まとめ ー 三菱ケミカルエンジニアリングで未来をつくる
当社は、化学・機械・電気・情報・建築といった多様な理系の知識を活かし、社会を支えるプラントをつくる企業です。
グループ内外の幅広い事業領域、EPC(設計・調達・建設)から保守・改善までを一貫して手がける総合エンジニアリング力に加え成長できるフィールドが広がっています。
また、働き方の柔軟性や充実したキャリア支援制度も整っており、自分の専門を活かしながら、さらに新たな挑戦ができる環境があります。
「プラントエンジニアリングの仕事に興味がある」「ものづくりの根幹を支える技術に携わりたい」「多様な産業で活躍したい」——そんな想いを持つ理系学生の皆さんに、ぜひ知ってほしい企業です。