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「コミュニケーション貯金」を増やすエリクソンの交流会や勉強会

エリクソンでは、2022年の初めに、同じ通信業界の提携先企業2社に提案し、入社1、2年目の若手社員が参加して主体的に運営する定期的な社外交流会・勉強会を立ち上げました。
 
今回、2回目の交流会に参加した2名の社員へ、交流会や勉強会を立ち上げるに至った経緯や目的、交流会や勉強会で学んだこと、エリクソンでの教育制度に対しての考え方などについて聞きました。

写真左から:
塩入さん    - Support Engineer (2021年入社)
本多さん    - IT Engineer(2021年入社)


社外交流会や勉強会への参加で「コミュニケーション貯金」を蓄積

左から塩入さん、本多さん


――エリクソンではどのような業務を担当されていますか?

塩入: 私は横浜オフィスに所属しています。サポートエンジニアがメインの業務ですが、時期によって、システム構築を含む運用も担当しています。保守サポートの仕事は、一般のお客さまが使っているサービスに問題があったときに対応する仕事です。緊急対応のときは緊張することもありますが、重要なインフラのひとつに関われることに、とてもやりがいを感じています。


 
本多: 私は仙台オフィスに所属し、4Gのパケットコア製品の検証と商用環境に導入する製品のアップグレードや構築作業を担当しています。既に市場に出回っている製品なので安定感はありますが、ちょっとした変化に心配したお客さまから質問をいただくことがあります。そのような場合はイレギュラーなパターンが多いので、調査や説明が大変だと感じることもあります。


――社外との交流会や勉強会を立ち上げるに至った経緯や目的を教えてください。

塩入: 新型コロナウイルスの流行によってオンラインミーティングが主流になり、若い世代が対面で社外の企業と会う機会が減ってしまいました。しかし、普段の業務では、問題なく仕事をこなすことができたのです。その理由を考えたとき、先輩方が築き上げてきた「コミュニケーション貯金」が重要だと気づきました。将来、「コミュニケーション貯金」がないことによるディスアドバンテージを避けるため、社員にとって貯金ができる取り組みをした方が良いという考えに至りました。


本多: 入社した頃はコロナ禍だったこともあり、私自身、社外の企業を訪問する機会は少なかったです。仙台のオフィスに所属しているので、横浜のメンバーとの関わりも少なく、交流会をきっかけに、直接他の企業と会う機会をもてることに魅力を感じ、参加したいと思いました。


企業との交流会:社内外の交流はかけがえのない宝物

塩入さん


――交流会でどのようなテーマを選び、またどのように進めていったのでしょうか?

塩入: 交流会のテーマや内容、進め方、詳細など、すべてについて連携先の企業との話し合いで決めました。ブレーンストーミングをしていくなかで、環境省が行っている「30by30(サーティ・バイ・サーティ)」 という取り組みについて、話し合いをしました。「30by30」とは、「2030年までに地球の陸・海それぞれの30%の面積を健全な生態系として効果的に保全する」という目標のことです。エリクソンのプロダクトやサービスを継続的に使っていただくためには環境や持続的な通信が大事だと考え、環境と通信をテーマに選びました。


――月に1回、1~2時間程度のディスカッションを行っていたそうですが、そうしたディスカッションを通じて、何を学んだのでしょうか?

塩入: 最初は戸惑いもありましたが、同年代かつ同業種ということもあり、仲良くなることができました。月に1回、1~2時間程度の短い時間だったのですが、そのなかで学んで得たことは大きいです。社内にいると、どうしても自社プロダクトのことしか考えられませんが、交流会でエリクソンのブランドイメージや、データセンターを保有する企業の使用電力についての意識を初めて知ることができました。


――最終報告会で幹部に活動のプレゼンテーションを行ったそうですが、プレゼンを通じて感じたことを教えてください。

塩入: プレゼンを行ったところ、幹部の方から「わずか1年間で質の良いプレゼンができた」と褒めていただき、嬉しかったです。最終報告会のプレゼンで成功できたのも、先輩たちがいろいろサポートしてくれたり、教えてくれたりしたおかげです。大変感謝しています。普段業務で関わらない先輩と交流会を通じて、縦のつながりができたことは大きかったですね。


企業との勉強会:仕事で一部だけを見るのではなく全体を見ることを学ぶ

本多さん


――別の勉強会では何を学びましたか?

本多: エリクソン側はパケットコアを担当するメンバーが参加し、連携先の企業からはパケットコアのトップを担当しているメンバーやIoT製品担当者、開発担当者、実際の端末担当者が参加しました。勉強会では、それぞれの業務や取り扱っている製品について交互に発表する方法で、仮想化やNetwork Function、Platformに関する知識を体系的に学びました。普段の私の仕事はひとつの製品について作業することですが、他社は全体を見ることを重視していました。私が普段関わっている仕事が他社のサービスにつながっていることも学べたので良かったです。また、外から見たエリクソンのブランドイメージに対する気づきにもなりました。


――勉強会で学んだことをどのように業務に生かせていますか?

塩入: プレゼン資料を見て、見やすいプレゼンの大切さとか、社内外のコミュニケーションの重要性を改めて感じました。自分たちだけで何かを達成する機会はなく、かけがえのない財産になりました。また、交流会をきっかけに社内の人から交流会について話しかけられることも増えたので、嬉しかったです。
 
本多: とくに私が工夫したのが図解です。直感的にわかりやすい図解があれば、説明もしやすいですし、ディスカッションでも話を広げやすいというメリットがあります。こういった経験は、社内での発表や今後、お客さまに対して説明する際に役に立つのではないかと思っています。


困難を乗り越え、成長につなげる

本多さん 塩入さん


――交流会に参加して大変だったこと、苦労したことはどんなことでしょうか? また困難をどのように克服しましたか?

塩入: 業務とのバランスが難しかったです。1人で準備するのが難しいので、メンバーに助けてもらいますが、相手も忙しいと思うと頼みづらいです。しかし、例え言いづらいとしても、相手にきちんと伝えたほうが良い結果になると感じました。また、そうした経験から、先輩メンバーたちの様子を見て察する力がつきました。


本多: 私は4人チームで発表しましたが、メンバーそれぞれが入っているプロジェクトが違うので、資料を作る過程において調整が大変でした。技術的なところはメンバー間でカバーできましたが、自分の説明についてのファクトチェックには苦労しました。横浜オフィスの先輩方がリモートで丁寧に教えてくれたので、かなり勉強になりました。本当にありがたいと思いました。


スピークアップ文化の積み重ね

本多さん 塩入さん


――このような社外での勉強会や交流会も含めて、エリクソンの教育制度についてどのように感じていますか?

塩入: このような取り組みを今後も継続していただければと思います。後輩の中には、参加を希望しながら、プロジェクトの都合で参加できなかった人もいるようです。そこで私はエリクソンの「スピークアップ(積極的に話し合おう)」を利用し、「こんな活動をしています」と各マネージャーを通して、来年の交流会から全員が挙手で参加したい人が応募できるようにお願いしました。
 
他のメンバーの仕事内容は分かりませんし、普段接するのは身近にいるメンターです。しかし交流会を通して、先輩メンバーたちとも交流することができました。そういった上の方と交流をもてる制度も、今後、教育の一環としてあると、私はとても嬉しいと思います。


 
本多: 私も交流会や勉強会によって、普段、関わりのない横浜オフィスにいるプロジェクトに詳しいメンバーとつながりを持つことができました。実際、私が質問しても、優しく答えてくれる先輩が多かったです。以前からスピークアップの文化があったことの積み重ねではないかと感じました。仙台オフィスにいる他のメンバーにも、ぜひこのような機会をもってほしいと思います。


目標を叶える第一歩

本多さん 塩入さん


――また、このような活動が、エリクソンの会社としてのVision(社員育成とイノベーションの全体目標)にどのように貢献していると思いますか?

塩入: そもそもエリクソンは通信コミュニケーションサービスの会社です。メンバーが率先して社内外の人たちとコミュニケーションを取ることを実践できているのはとても良いことだと思っています。インフラを提供する側の立場から考えたとき、重要なのは、お客さまとの付き合い方です。「何かあったときに、すぐに私を頼ってくれる」、そんな存在になれることを私は目標にしています。交流会は、そうした目標を叶える第一歩だったと感じているので、参加できて良かったと思っています。


本多: 仙台の場合、物理的な距離があるため、勉強会を通して社内のコミュニケーションを深めていけるのは大変意義のあることだと思っています。勉強会を通して他社の若手の方とのディスカッションを経験することができました。今後、責任あるポジションになったときに、勉強会のメンバーとお互いに交流できたらいいですね。


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