自分のキャリアをデザインする。自由で開かれたエリクソンのキャリア
外資系企業ではスピード感と合理性を持ち合わせた人たちの中で自身のキャリアを築いていくイメージを持たれる方が多いと思います。エリクソンは実力主義でありながら、チャレンジ意欲のある社員を積極的に登用し、結果を出せるようにサポートをする社風と制度があります。
柔軟で前向きなキャリア形成を後押しするエリクソンの実態について、女性リーダーたちに聞きました。
プログラマー経験を活かしてさらなるキャリアアップを
多田:文学部英語英米文学科卒。入社11年目。無線ネットワーク統括本部 無線ネットワーク技術部 無線基地局ネットワーク拡張課に在籍。ソフトウェアアップグレードチームのサブリーダーを担当。
入社3ヶ月で20人を束ねるリーダーに
――どのようなきっかけでエリクソンに入社されましたか。
前職ではIT企業で金融システムのプログラマーをしていました。既にエリクソンに転職されていた先輩に誘われ、転職を決意しました。システム開発とインフラ構築では畑が違うのですが、通信業界は今後も成長が期待できる業界だと思い挑戦しました。
――入社3ヶ月でグループリーダーになられましたが、そこではどのようなお仕事をされましたか。
無線機の新機能をお客様の設備に導入するチームで、10数人から20人くらいのメンバーで構成されていました。現場監督のように個々の業務の指示出し、プロジェクト作業の進捗管理、グループ間の作業調整などが主な役割でした。新機能を導入するという仕事では夜間の作業もあり、メンバーのシフト管理も重要な仕事でした。
当時は技術的にも未熟なためわからないことも多かったのですが、勉強会を開いていただいたり自身で調べてた内容を先輩やエキスパートに確認したり、ときにはメンバーに教えを請いながら仕事を進めました。周りの人に盛り立てていただいたと感じます。
上司とコミュニケーションを取り、今後のキャリアプランを検討
――その後様々な経験を経て、現在はグループリーダーを束ねるポジションに就かれています。どんなきっかけでこのポジションに就かれましたか。
前任者が異動し空きポジションができ、上司にキャリアアップを勧められ挑戦しました。
エリクソンではResponsibility(職責)やComplexity(複雑さ)に応じて「ジョブステージ」という段階があり、求められるCompetence(能力)を細かく明文化しています。自身が経験したプロジェクト内での実績や、幅広い技術やプロジェクト遂行に関する必須知識に関してのアセスメント(プレゼンテーションおよびQ&A)にパスすることにより、プロモーション(昇格)の機会を得ることができます。
――プロモーションの機会は定期的にありますか
先述のアセスメントは定期ですが、随時実施されるケースもあります。ポジションの空きが出て後任者の選出時に、自分から手をあげ応募をしたり、上司からの推薦などにより出てきた対象候補者に対して審査が実施されます。定期的にマネージャーと実施するIPM(Individual Performance Management : 面談)で自分のキャリアや希望する仕事の方向性について話し合う機会があり、実際に空きポジションが出た時には推薦していただけます。
――ポジションの空きを起点にして、人事登用が有機的に行われるのですね。
当時すでにアセスメントには合格し、シニアにプロモーションしており、シニアの職責としてチームマネージメント(管理)の能力を求められていました。部署内で前任者が抜け、グループリーダーを束ねるタスクを引継いた後のポジションでは、チームリーダーをサポートするサブリーダーとして、課題の解決や業務の効率化・改善提案などを推進させることがミッションです。それまでのグループリーダー経験が活きています。
AI、機械学習…プログラマー経験を活かして情報活用を目指す
――今後はどんなキャリアを重ねていきたいですか。
6Gの時代も見据えていますし、AI、自動化、機械学習など、新たなテクノロジーを用いた新たなサービスや製品が出てきます。プログラマーとしてのキャリアをベースにしてエンジニアとして新しい技術や分野に関与することにより成長したいと考えています。一方マネージメントなどの管理系の職務にも興味があります。経験を積み重ねてキャリアの選択肢が増えたことにより、今後については様々な選択肢から幅広く考えていきます。
――入社から10年を超えて、これからも楽しみですね。
ジョブステージとは別に、エリクソンには「アワード」という社内表彰制度もあります。プロジェクトで目覚ましい成果業績を上げた人を讃える制度で、一時報奨金や面談時に成果として報告できます。アワードにいつもノミネーションされるようなスキルフルな人材になりたいです。
エンジニアの気持ちがわかるマネージメントを目指して
石丸:教養学部アーツサイエンス学科卒。入社7年目。デジタルサービス・ジャパン統括本部 サービスデリバリー本部 OSS BSS オーケストレーション2課。ネットワーク上の装置を最適に動作させるためのサポートシステム(OSS/ENM)導入チームのリーダーを担当。
新卒採用のない年に自ら名乗り出て入社
――学生時代に発展途上国の開発などを学んでいましたが、情報通信インフラのエリクソンに入社したのはどのようなきっかけですか。
長期の発展の基盤となるのがインフラで、中でも情報インフラは世界との競争のためにとても重要だと考えました。先進国だけでなく途上国の人たちにも力を与えることができるという情報インフラの世界に魅力を感じて、そのリーディングカンパニーであるエリクソンでインターンシップを経験しました。
その年は新卒採用を実施していなかったのですが、「ぜひエリクソンで働きたい」と伝え、その後ご縁があって入社となりました。
リーダーとして海外メンバーとの架け橋に
――1年半後にはチームリーダーに抜擢されています。
メンバーの多くが外国人でしたので、チームリーダとしてカルチャーギャップを埋める役割を担いました。たとえば日本のお客様や、日本での仕事の進め方を理解できるようにフォローしたり、管理が苦手なスタッフをサポートしたりです。優秀なエンジニアが能力を活かせるように気を配りました。
またプロジェクトマネージャーと、エンジニアの間に立って様々な調整をすることもありました。その後もテクニカルコーディネーター(TC)として、他のチームとの交渉や調整など、間に立つ役割を果たしました。
スケジュールやコストが当初の予定から乖離すると、そのギャップを埋めるためにエンジニアの負担が大きくなることがあります。なんとかエンジニアの負担を増やさず、プロジェクトを進められないか試行錯誤していました。
エンジニアの気持ちを理解したマネージメントを目指す
――エンジニアに過度の負担をかけないマネージメントは、難しいものですか。
実はその後に統制の取れたプロジェクトに参加ができ、進め方の理想像が見えました。そのプロジェクトでは開始前に、スケジュールやコスト、さまざまなリスクを多角的に検討して、綿密に準備を整えた上で実作業をスタートさせていました。プロジェクト開始後に発生するトラブルによって影響が出た場合において、リカバリーするための無理な計画変更を防ぐためです。エンジニアはこうしたプロジェクト開始前の打合せの場に加わることは少ないのですが、私はチームリーダーとしてここに加わりプロジェクトの進め方について学ぶことができました。
――なぜそのプロジェクトでは事前の準備が万全だったのでしょうか。
プロジェクトマネージャーが、プロジェクト遂行のプロセスを正確に理解し順守・徹底できていたからと考えています。過去の蓄積されたプロジェクトの失敗からのLessons learnt(教訓)の振り返りができており、問題を起こさないための予防策が立てられていました。
私自身も成功したプロジェクトより、失敗が多かったプロジェクトから学ぶことが多いです。なぜ失敗してしまったのかを振り返ると、その後のプロジェクトでリスクを潰すことができます。経験を重ねた現在では、影響が出る前の早い段階で危険に対する予知ができるようになりました。
――今後はどんなキャリアを考えていますか。
エンジニア目線での考えを大切にするマネジメントができるようになりたいです。目標達成のためのプロセスへの深い理解と、様々な経験を基にした自分なりの管理メソッドを確立させたいです。
また地震などの災害で情報通信インフラが不可欠であることを目の当たりにし、自身の仕事が社会貢献につながっていると実感します。これからも世の中に役立つ安定したインフラを作る一助となりたいです。
興味を持った仕事で高みを目指す
大野:環境・社会理工学院修士課程修了。入社4年目。デジタルサービス・ジャパン統括本部 サービスデリバリー本部 カスタマーネットワークサポート1課に在籍。音声サービス(VoLTE)のpreemptiveサポート(業務効率向上のサービス提案&提供)を担当。
周囲の人たちに支えられてリーダーの役目を果たす
――入社半年でチームリーダーを経験していますが、どんな役割でしたか。
エリクソンは在籍年数や年齢ではなく、能力や適性でポジションを決めるので、比較的早い段階でチームリーダークラスの仕事をすることはあります。私が担当したのは検証チームのリーダーですが、社内のメンバーと協力会社のメンバーをまとめる役割でした。
経験が浅いので慣れないことも多かったです。それでもメンバーや、周囲の方々にサポートしていただき、私が先頭に立つというよりは、支えてもらいながら役割を分担する形でリードしました。
自分から手を挙げてデザイン担当へ
――その後、検証の業務からデザインの業務に担当が変わりました。どのような経緯でしたか。
入社以来、デザイン(設計)の業務に携わりたいと思っていました。顧客の要求に応じて自由にシステムを作り上げるデザインに関心を持ち、デザイン担当のプロジェクトマネージャーに希望を伝えていました。その後プロジェクトマネージャーからお声がかかり、希望の業務に従事しました。
――実際に入ってみて、検証とデザインの仕事の違い、面白みはどんなところですか。
検証の業務は(ハードウェア・ソフトウェア)製品に瑕疵がないことを確認することです。既に決められた試験項目を理解し、合格基準の確認試験を高い精度で実行することが要求されます。一方でデザインの業務は自身の発想や知識・経験をベースにして、自由な組み合わせを見える形でお客様に提案できることが魅力です。
デザイン業務ではゼロから新しい製品や機能を作るのではなく、ネットワークを構成する機械を組み合わせて、お客様の求める仕様を満たします。装置の設定や稼働に必要な数値の最適値を決定し、サービスに必要な構成をデザインします。一から仕様を策定し、最終的に製品やサービスとして社会システムの一部として提供されることは、何物にも代えがたいやりがいがあります。
――これまでのお仕事で印象に残っていることはありますか。
プロジェクトの概要や業務範囲(スコープ)、これまでに起きた問題やその対処の経緯に関する資料を整理して、自分なりにわかりやすくまとめました。そのまとめた資料が様々方々に重宝されていることがうれしかったです。社内はもちろん、お客様にも幾度も使っていただきました。ちょっとしたことですが、些細なことかもしれませんが、今後に残せるものができたかなと思います。
ライフステージに合わせてキャリアを築く
――キャリアを重ねる中で、出産など将来ライフステージが変わった時の不安はありますか。
将来の出産や育児に関するキャリアについては、あまり心配していません。なぜなら私の周りでも育休をとっている方も多数おられ、男性社員も3ヶ月程度育休を取得される方が多いです。育休の期間も週1〜2回程度だけ勤務を続け、フレキシブルに働いている先輩もおられます。育児休暇中においても担当しているサービスのアップデート情報をキャッチアップできるので、スムーズに復帰できると考えています。
復帰後の時短勤務も可能ですので、時間管理の自由度は高いです。エリクソンでの仕事はどの部署でも、業務量が多い繁忙期の休暇調整が難しい一方、閑散期は2週間〜1ヶ月の長期休暇を取得することも可能です。短いスパンのプロジェクトを渡り歩くので、チームの流動性も高く、長期休暇を取りやすい環境です
エリクソンでは、社員一人ひとり自分でキャリアを作ることができます。スペシャリストを目指す方もいれば、マネージメントを目指す方もいます。エリクソンには常に新しいことを生み出し、学ぶ革新的な環境があります。あなたも一員となって未来を創造してみませんか。