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【研究留学】ゼロから留学チャンスを掴み取るためには

理系学生なら一度は夢見る研究留学。
この記事に辿り着いたということはあなたも研究留学に憧れるその一人ではないでしょうか?

漠然と留学に憧れる理系学生。私もその一人でした。

そんな私がどのように研究留学のチャンスを掴み取り、アメリカに留学した経験を共有いたします。少しでもみなさんの留学挑戦の参考になれば幸いです。

目次[非表示]

  1. 1.留学のきっかけ
  2. 2.留学の準備
    1. 2.1.多くの大学に留学をアプライ
    2. 2.2.VISA獲得のための書類準備
    3. 2.3.半年間の実験手技トレーニング
  3. 3.留学の期間・費用・語学など
    1. 3.1.留学の期間
    2. 3.2.留学にかかった費用
    3. 3.3.留学中の語学
  4. 4.留学中のエピソード
    1. 4.1.留学中の一日
    2. 4.2.Airbnbでの共同生活
    3. 4.3.週末の過ごし方
  5. 5.留学してよかったこと
  6. 6.留学中に注意すること
  7. 7.今後海外留学を研究職で考えている人へのアドバイス
    1. 7.1.迷ったら挑戦
    2. 7.2.早め早めの行動
    3. 7.3.いつも感謝の気持ちを
  8. 8.さいごに


留学のきっかけ

「いつかは留学したいなぁ」そんな風に漠然と大学生活を過ごしていた学部1,2年の頃。その頃の私は「いつかは」と言うなんの根拠もない未来の留学を夢見ていました。

とはいえ、大学のカリキュラムで留学をするためには、学部内での選考を通らなくてはいけないし、今思い返すと本当に無計画な学生だったなと思います。

そんな私がはっきりと留学しようと思ったのは友人のおかげです。大学の時間は限られているんだから、いける時に留学行こうよ!その友達はそう言って、「いつか」と思っていた私の背中を押してくれたのでした。

留学の準備

多くの大学に留学をアプライ


私の大学の場合、正規のカリキュラムで留学ができるのは5,6年生(私の通う大学は6年制なのです)でした。それ以外の方法で留学をしようと思うと、研究室の教授に直談判をして、教授から留学先の大学に推薦してもらう方法しかありませんでした。

学部3年の夏休み、私は大学内のほぼすべての研究室に話を聞きに行き、研究留学の前例や、研究留学先について調査をしました。そして、たくさん研究室がある中で、一番面倒見の良いと感じた教授のもと留学に挑戦することを決意したのです。

教授との相談は上手く言ったものの留学を受け入れてもらえるかどうかは、受け入れ先の大学の都合によるとのこと。CV(Curriculum Vitae)を作成し、教授の推薦状を添付して一つ目の留学先候補へとレターメールを送りました。

海外留学の時に、重要となるものは、CVにどのような業績が書いてあるのかと、誰からの推薦であるのかです。

当時まだ論文を一つも執筆したことのなかった私のCVは、明らかに魅力がないものでした。結局最初にアプライした留学先の候補からは返信がこないまま2ヶ月の時が経ちました。そこで、教授の判断でCVを書き直し他の留学先候補へ送信。幸いなことに留学先の教授から受け入れを許可する旨の返信がきて、私は留学準備の第一歩を踏み出すことができました。

後から知った話ではありますが、研究者がアメリカに留学する場合に送るCVの数は100を超えることもあるらしいです。学生と研究者で身分の違いはあれ、研究の留学にはそれくらいにCVが重要と言うことでした。

VISA獲得のための書類準備


さて、留学が正式に決定しても、まだまだ進めなくてはいけない話がたくさんあります。特に重要であったのが、アメリカのVISAの申請でした。VISAを発行するためには、留学先の大学からVISA申請のための書類を発行してもらわなくてはならず、その書類の発行に時間がかかります。

私の場合、留学先の大学から書類をいただくまでに、12月から4月ごろまでの4ヶ月弱かかりました。早め早めに準備しないと留学を決めているのにVISAが発行されていないので渡米することができないなんて悲劇もあるようです。

VISA申請用の書類を送ってもらうために、留学先の大学に必要な書類をメールで山のように送る必要がありました。もちろん英語です。必要な書類の中でも特徴的であったのは、以下のようなものがあります。

  • パスポートのコピー
  • 貯金額(留学するだけのお金があるのか)
  • 保険(留学中の保険があるのかどうか)
  • ワクチンの接種状況
  • 大学間協定(所属する大学が留学を認めているか)

これらの他にもたくさんの資料に情報を記載して向こうの大学とメールでやりとりを行いました。上の書類の中で、特に注意しなくてはいけないことは、貯金額と保険です。私の場合、2ヶ月弱の短期の留学でしたので、貯金額50万円ほどの貯金で余裕でした。どれくらいの期間行くのか、留学に家族がついて行くのかなどによって必要な額が変わるようですので、留学準備の際には注意してくださいね。

もう一つの書類準備の難しかった書類は保険関連の書類です。留学の条件に合うものを見つけ出すのにとても苦労しました。有名な保険会社にメールや電話にて条件に敵う保険であるのかをいちいち確認を取らなくてはならなかったのです。

特にネックになったのは、損害賠償保険と死亡保険の条件でした。高価なものを取り扱う研究室のための損害賠償保険額は、普通の海外旅行保険ではカバーすることができなかったのです。調べに調べた結果、クレジットカードの保険額に課金をすることでクリアすることができました。なんと、そのために私はクレジットカードを新しく一枚作ったのです。

死亡保険については、死亡した際に日本へ遺体を運ぶための保険金や非常事態に日本から教授や家族が駆けつけるための保険金の支払い条件が含まれるかどうかと言う点が問題となりました。もちろん自分が死亡するなんてことは考えたくありませんが、条件に合う保険は見つけなくてはいけません。死亡保険は保険代理店に何度も確認をすることで最終的に海外旅行保険に組み込むと言う形で解決することができました。

半年間の実験手技トレーニング


留学の準備はVISA取得のための書類準備だけではありません。留学した先で実験中困らないように半年間みっちり実験に時間を費やしました。学部3年の9月から翌年6月までの6ヶ月間、バイト、サークル、テスト勉強などの普段の生活の中に実験という時間が追加されたのです。

私の実験していた分野は生化学でした。実験は主に大腸菌や細胞を使って行うので、実験時間は菌や細胞が育つサイクルに依存します。ある実験では細胞が元気なうちにやらなくてはいけない、細胞の継代をして世話をしなくてはいけないなどの実験を半年間続けました。時には昼休み、時には休日、冬休みや春休みも実験室に通い実験手技のトレーニングをしました。

留学の期間・費用・語学など

留学の期間

留学の期間は6月から8月のアメリカ西海岸の夏。晴天の続くカラッとした気候の中、私の留学ははじまりました。暑い日本の夏の生活に戻るのが辛くなるくらいに気持ちいい気候の中、2ヶ月間の留学生活を過ごしました。

留学にかかった費用

みなさんが特に気になるのは、留学にかかる費用だと思います。
私の留学費用は次のようになっています。留学中は家計簿アプリを使ってどれくらいお金を使ったのかを管理していたのでかなり正確な費用です。お土産代などは個人によると思いますので、そこはご容赦ください。

渡航費(飛行機往復)
$1,400
VISAの取得等
$400
保険
$600
宿泊費( Airbnbとホテル)
$1,700
Wi-Fi(2ヶ月)
$100
食費(2ヶ月)
$500
交通費(2ヶ月)
$180
娯楽・お土産代
$500
合計
$5,380


留学中の語学

留学中の言葉はもちろん英語です。幸いなことに留学先の研究室に日本人もいらしたので、二人での会話の時には日本語を使うことがありましたが、ミーティングや他の人がいる時にはやはり英語でした。

私の英語のレベルでも日常の普段の生活や研究のディスカッション程度ならばなんとか理解ができたのですが、現地の人同士のテンポの良い会話は何を言っているのかさっぱりでした。現地の人はみんな人当たりがよく、日本人の私とのコミュニケーションの時にはちゃんと気を使ってくれているようでした。

その時に、ただ一つ気をつけたことは、わからないことははっきりわからないっていうことでした。わからない時には、もう一度説明してくれ、わかった時は、自分の考えを相手に確認してもらっていました。話相手も私が理解できているのかどうかはわからないのですから、わかったのか、わからなかったかの反応を返すことが留学時の語学面でのアドバイスですね。

留学中のエピソード

留学中の一日

留学中の1日の流れをご紹介しましょう。まず起床は朝7時半です。前の日に作って保存しておいた、おにぎりやハンバーガーを頬張りながら、朝の支度を整えて、バス停に辿りつきます。バスに揺られて30分程で研究室に辿りつき、それから夕方まで研究をする毎日です。

毎朝はミーティングがあり、自分でたてた実験計画に沿って、その日の実験を進めます。昼間には食堂で食べるのが基本ですが、週に一回大学内で市場がでる時にはラボの仲間と一緒に外でご飯を食べる機会もありました。

1日の研究が終わるのは早い時には17時ごろ、遅い時には24時近くまでというように研究内容によって帰る時間は違います。流石に24時まで実験が続いた時には、ポスドクの研究者に車で宿泊先まで送ってもらいました。

宿泊先に帰ると、自分の晩御飯を作り始めます。日本では実家暮らしにとってはハードルの高い生活だったかもしれません。 Aribnbでの共同生活だったので、冷蔵庫やキッチンは共同で使っていました。タイミングが合えばホストマザーや一緒に住んでいた現地の人に料理を教えてもらっていました。ご飯を食べてその日の記録、実験の論文を読んで次の日の予習をして就寝するのはだいたい12時くらいでした。

Airbnbでの共同生活

お世話になったAirbnbでの生活についてもご紹介します。私が2ヶ月を過ごしたのは、研究室からバスで30分ほどの距離にある住宅街の一軒家でした。大きな家だったので、私の他にも数人の宿泊者との共同生活でした。部屋はワンルームのベッドと洗面台は個人で、キッチン、トイレ、お風呂、洗濯機などは共有でした。基本的にはお互いに干渉をしないというお約束があったのですが、キッチンで一緒に料理や、食事やお祭りに一緒に行くなどして、楽しく過ごしていました。

週末の過ごし方

さて、週末の過ごし方も気になるところですね。留学前、送り出してくださった日本の大学の教授がおっしゃるには「休日も実験するくらいのやる気」がいるとのことでした。私もそのつもりで留学していたのですが、アメリカは「休む時には休む」とオンオフがはっきりしているみたいでした。確かに休日に研究室に行っても日本人の人が働いているようでした。研究もしつつ、週末に遊びに出かけることもしました。

アメリカ独立記念日の花火、七夕の祭りやLGBTの企画、ジャズフェスティバル、ギークフェスティバルなどなど週末ごとに街ではお祭りがありました。
Airbnbの人やラボの同年代の友達と遊びお祭りや食事、ホームパーティに行くというのが週末の過ごし方でした。アメリカの西海岸や登山などの広大な自然も楽しみました。

留学してよかったこと


留学してよかったことをあげるときりがありません。総括するならば、全く違う環境に身をおくことができたことだと思います。言葉も背景も今までとは違うものそんな環境から改めて自分自身と日本、世界を考えることができた経験は留学以外では得ることのできなかったものだと思います。今の自分の価値観を作り出しているのは間違いなくこの留学があったからこそです。

日本とアメリカどちらがいいのか、そんな議論に意味はないと思います。どちらがいいのかではなく、どちらのあり方もあるなというのが留学で感じたことです。受験をしてテスト勉強の点で競うような世界ではなく、自分らしく生きているということに価値があるのではないかと留学を通して感じています。

留学中に注意すること

留学中の注意点は、治安に気をつけましょうということが一番です。私たち学生が留学する場合には、大学や教授、家族や友人などに少なからず迷惑や心配をかけているものです。

留学前日教授からいただいた言葉は「実験は二の次でいいから、とりあえず無事に帰ってこい」とのことでした。特に私の留学の場合、大学や留学派遣のプランなどの後ろ盾がない状況でのチャレンジでした。全ての責任は自分自身で取らなくてはいけない、そんな留学だったのです。

そのためにも極力のリスクは最小限にすることが注意点についてのアドバイスです。具体的には、ダウンタウンの路地裏や公共交通機関などに近づかないようにしましょう。私の留学先は幸いなことに、バスや電車の治安はよく、むしろ日本より穏やかじゃないかって思うほどでした。しかし、一度だけダウンタウンの近くを通った時には、本当に恐怖を覚える空気でした。人の様子や街の空気がまるで違っていて、今すぐそこを離れたいそんなことを感じた瞬間でした。

留学をする時には、自分の責任で行き、最低限のリスクヘッジとして、自分の身の安全を確保するために、治安には気をつけてください。

今後海外留学を研究職で考えている人へのアドバイス


最後に、今後留学を目指す人のために私からのアドバイス三つをご紹介します。

迷ったら挑戦

まずは、挑戦をするということです。何か挑戦をするかしないか迷った時に、どちらの方が後で後悔しないでしょうか?私は挑戦して後悔することはないと思います。もちろん世の中挑戦して失敗してしまうことなんていくらでもあるかもしれません。私の留学中に何度も失敗をしました。しかし、失敗をしたとしても、その挑戦をしたという事実はあなたの糧となります。

早め早めの行動

こちらも、挑戦をする時のマインドなのですが、早め早めの行動をとることが留学の鍵を握っています。「何となく留学したい」では大学生活が知らない間に終わってしまっているかもしれません。挑戦する時には思い切って早めの行動をとりましょう。特に留学においては、VISAの関係などもありますので、たくさんの準備期間が必要です。「行きたい」って思った時にすぐに留学に行けるわけではありません。しっかりと準備期間を取るために早めの行動を心がけましょう。

いつも感謝の気持ちを

そして忘れてはならないことが感謝の気持ちです。私の留学も私一人だけでできているものではありません。送り出してくださった大学の教授や受け入れ先の方々、家族や友人によって支えられてできているものです。いつも胸に「ありがとう」の気持ちを持ち続けて謙虚に生きていくことも大事なのではないかと思います。

さいごに

ここまで読んでくださり、ありがとうございました。私の経験を通して、読んでくださった方が一人でも留学に挑戦する第一歩を踏み出すきっかけを掴んでもらえたらこれ以上の幸せはありません。
皆さんの留学挑戦の成功をお祈りしています。


shinto

shinto

23歳。医療系大学学生。留学を機に自分らしく生きようと決意。


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