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【記事】研究開発職で重要なのは「書類作成」?入社までに身に付けられる実践方法


「研究開発に就職が決まったけど、うまく仕事ができるかな」と悩むことはありませんか?

研究開発とはどのような仕事で、大学での研究が活かせるか。不安に感じて入社に備えよう思っても、何をしておくとよいかわからない人も多いです。

私は製薬会社の研究開発部に5年間所属していました。
私がもし、入社前の自分に何をするべきか伝えられるとしたら、「書類作成」の勉強を勧めます。

ここでいう書類とは、「報告書」や「メール」といったビジネス文書のほか、データをまとめた資料などを指します。研究開発のような専門職でも、書類作成は避けられない業務です。
書類作成能力を身に付けておけば、どのような分野の研究開発でも活用できます。

そこで、書類作成能力を身に付けるための実践方法についてお伝えします。

目次[非表示]

  1. 1.研究開発とはどんな仕事?
  2. 2.研究開発職と書類作成
    1. 2.1.書類作成のポイントとは
  3. 3.書類作成能力を身に付ける実践方法
    1. 3.1.文章の構成には「要約」がおすすめ
    2. 3.2.卒業論文のデザインを意識する
  4. 4.まとめ


研究開発とはどんな仕事?


 研究開発部は、基礎研究・応用研究を行う「研究部」と、製品や技術を生み出す「開発部」がひとつになった部門です。食品や化粧品、ITなどのメーカーに見られ、企業の競争力と成長に大きく関わる重要な業務を担います。

具体的な例として、以下のような業務があります。

・他社から依頼されて新たに製品や技術を開発する。

・既存の製品をリニューアルする。

・製品の製造や使用に問題が発生した場合、原因を特定する。

 研究開発の主な業務は、決められた期限までに製品や技術を開発することです。しかし、上述のような業務を並行しておこなうので、限られた期間で成果を上げるためにはタスクやスケジュールの管理が重要になります。

研究開発職と書類作成


 研究開発職の業務では、書類作成が占める割合も大きいです。

試験や検証をおこなうには、まず検証内容やスケジュールをまとめた計画書が必要になります。また、問題が起こったときに対処できるよう、定期的に報告書を作成しなければなりません。試験結果を見返せるよう、ノートやデータを整理することも大切です。

 しかし、書類作成に時間をかけすぎると、本来の業務である研究開発が進みません。実際、私は文章を書くことが苦手で、書類作成にかかる時間がスケジュールに大きく影響していました。

 計画通りに成果を出せないときのプレッシャーは、大学の研究とは比較になりません。残業が増え、プライベートな時間が減ることもあります。書類を早くつくれると研究開発の時間が増えるので、それだけで生産性を上げられます。

書類作成のポイントとは

 書類作成で抑えておく点は「わかりやすさ」です。書類作成に時間をかけすぎては問題ですが、読む人に誤解なく伝わるようにつくることが第一です。専門的で複雑な内容を、どれだけ簡単に伝えられるかが重要になります。ポイントは以下の2つです。

・文章が論理的で筋道が通っている。

・見るべき箇所、結論がどこに書かれているか一目でわかる。

わかりやすい書類はコミュニケーションを円滑にし、評価にもつながります。仕事を円滑に進めるには、書類との向き合いかたも大切です。

書類作成能力を身に付ける実践方法

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 論理的で見やすい書類をつくるには「文章の構成」と「デザイン」が重要です。
「文章の構成」とは「どの情報を」「どの順番で」並べるか、組み立てたものです。「デザイン」は、書類を機能的で美しい外観に整えることとします。


 これらを意識すると、わかりやすい書類を早くつくれます。入社までにできる実践方法をご紹介します。

文章の構成には「要約」がおすすめ

 文章の構成を考える練習には「要約」がおすすめです。たとえば、映画や本のストーリーを、本編を見ていない人でも理解できるように書きます。

文章をつくるとき、書きながら内容を考えていませんか?
書類作成に時間がかかる原因に、文章の構成を考えずに書きだすことがあげられます。

文章が長くなるほど、書きながら話の流れや内容をまとめるのは難しくなります。最初に文章全体を組み立てることで話の筋道が明確になり、論理的な文章が書けます。

相手に理解してもらうにはどの情報が必要で、どの順番に伝えるとよいか。これを考えて要約すると、文章の構成を意識して書けるようになります。口頭で伝えても理解してもらえる内容になっていると理想的です。要約文を誰かに聞いてもらうと、内容がきちんと伝わるか確認できるので効果的です。

卒業論文のデザインを意識する



 卒業論文の発表に使う資料は、デザインを意識して作りましょう。

わかりやすい文章を書いても、文字ばかりの書類では見辛いです。表やグラフ、色を適切に使い視覚的に伝わりやすくする必要があります。
デザインやレイアウトについて少し知っておくだけでも、書類の見やすさはずっと良くなります。

例として、以下のようなことがあります。

・表は罫線で区切るより、一行おきに薄い色をつける方が見やすい。

・明るすぎる色は目に負担がかかるため、画面上で閲覧する資料への使用は避ける。

 こうしたデザインやレイアウトに関係する知識は、書類作成にそのまま活かせます。会社によっては、開発部が製品のパッケージデザインなどを担当することもあります。

 研究開発の目的は売れる商品を生み出すことです。見た目が与える印象について知っておくことは、商品を開発するうえでとても大切になります。

まとめ

 書類は「わかりやすく」「できるだけ時間をかけずに」つくることが重要です。
「文章の構成」と「デザイン」を意識すると、わかりやすい書類を短時間で作れます。
書類作成がスムーズだとスケジュール通りに研究開発を進めやすく、仕事とプライベートの両立ができるようになります。

 もし、入社前に何を勉強しておくとよいかわからないのであれば「文章の構成」と「デザイン」について実践し、文章作成能力を身に付けておきましょう。

サワダ

サワダ

近畿大学農学部卒。卒業後は一般用医薬品の製造販売をおこなう製薬会社に就職し、研究開発部に配属。 現在は退職し、WEBライターとして活動。健康をテーマにブログサイトを運営。

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