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日本ミシュランタイヤ 研究開発センター RDIツアーに潜入取材!!

「ミシュラン」と聞いて皆さんは何を想像しますか?



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きっと、「ミシュランガイド」を思い浮かべた人が多いと思います。実は、この「ミシュランガイド」を作っている会社、本業はなんと、タイヤメーカーなんです。


Oleg GawriloFF / Shutterstock.com


ミシュランは知る人ぞ知る、業界シェア第2位、世界170カ国でビジネスを展開している100年以上の歴史のあるフランスのタイヤメーカーです。

今回、理系女子学生が、群馬県太田市にある日本ミシュランタイヤ研究開発センターで開催されるRDIツアーを開催前に特別に取材しました!!

RDIツアーとは、理系大学生・大学院生を対象に、この夏、日本ミシュランタイヤさんで開催されるイベントで、タイヤの研究開発を実際に体験しながら見学し、美味しいランチを食べながらエンジニアの方と交流できる1Dayインターンシップを兼ねた、学びの多い特別なイベントです。

 >>イベントの詳細・お申込みはこちら

一体どんなツアーなのか、その内容を少しだけご紹介します!

RDIツアースタート!

日本ミシュランタイヤ研究開発センターはどこにある?


群馬県太田市、日本ミシュランタイヤ研究開発センターにやってきました。

研究開発センターは、東京「北千住」駅から特急電車で約1時間、東武伊勢崎線「足利市」駅から車で15分ほどの距離に位置します。

ミシュランは、世界170ヵ国でビジネスを展開していますが、研究と開発の両方を備えている施設は、世界で3つしかありません。その一つがこの太田研究開発センターです。

ここでは、様々な分野のスペシャリストが集まり、ミシュランタイヤを市場に送り出すための仕事をしています。

そしてこの施設では、冬用タイヤの研究開発やタイヤの静粛性の性能において、グローバルで責任をもつ重要な役割を担っています。200名以上の研究者によって次世代タイヤの開発やタイヤの製品開発が行われています。

外資系では、研究開発は海外で行っていて、日本では製品を輸入し販売している会社が多い中で、なんと、日本ミシュランタイヤは、日本で研究開発が行われています。


ミシュランの哲学は「トータル・パフォーマンス」

まずはじめに、タイヤの基本的な構造や役割について、また、この研究開発センターにある各部署の役割と仕事内容について直接エンジニアの方からお話を聞くことができました。

具体的な研究内容を挙げながら説明していただけたので、理系の私達にとって、とても興味のある内容でした。

また、今回の見学で、私達はお会いした社員の方々から、「トータル・パフォーマンス」という言葉をよく聞きました。

この「トータル・パフォーマンス」とはミシュランの哲学でもあり、研究開発においてとても大切にしていることだそうです。

車と路面の唯一の接触点をもつタイヤには、耐摩耗性・静粛性・グリップ・操作性・安定性・耐久性など、多くの役割があります。しかしそれらは、相反するものだったりもします。

例えば、グリップ力(タイヤが路面を掴む力)を強くすると、抵抗が大きくなり、寿命も短くなってしまいます。

どれか一つの性能を2倍3倍にするという開発は比較的簡単にすることができますが、ミシュランでは、あらゆる性能を高い位置で維持する、まさに「トータル・パフォーマンス」を大切にしており、常に社員全員が高い意識とプライドを持って目標に向かって研究開発をしています。

タイヤの製造工程を体験!

続いて、タイヤの製造工程を見学・体験させていただきました。

私達は、タイヤは黒くて丸いゴムの塊だとばかり思っていましたが、そこには、「トータル・パフォーマンス」を実現するための技術が詰めこまれていました。

タイヤの構造も、様々な原材料からなる部材を何層にも張り合わせてされていました。

ミシュランタイヤの生産工場は実は日本にはありませんが、この太田研究開発センターには、研究者たちが開発したタイヤの試作品を製造するための設備があります。私達はその一部を体験することができました。


こちらは、部材を実際にタイヤに貼る工程です。この作業は手作業で行われていますが、作業を補助する機械には様々なセンサーが備えられていました。

このビード部やカーカスを貼りつける作業では繊維がどのように組み込まれているかを学ぶことができました。

加硫をする前の生タイヤを実際に触ってみました。想像していたより固かったことが印象的でした。

また、欠陥や空気が入っていないかを最後にX線でチェックするという工程があることを知ることができました。

タイヤ製造までの流れを学び、体験することができとても楽しかったです。

つづいて研究開発実験棟に潜入!

こちらは、タイヤから発せられる音について実験する施設です。

この防音設備はなんと、ミシュランの研究者によって設計された特別な内製の設備なんだそうです。研究者たちのこだわりが詰まっていますね。

この他にも耐摩耗性や耐久性などを実験する施設を見学させていただきました。

今回のツアーでは、十数人もの多くの研究者の方たちとお話する機会をいただけました。各部署の役割や、日々どのような研究や開発をされているのか、具体例をあげながら説明していただきました。

タイヤの基礎知識がない学生でもわかりやすく説明していただけるので、とても勉強になります。働くことについて具体的なイメージを持つことができるのはもちろんのこと、研究者、開発者にとって大切なマインドだったり、考え方などを体感することができました。

おしゃれなイタリアンレストランで女性エンジニアのみなさんとランチで交流!

お昼は会社近くのおしゃれなイタリアンレストランで、女性エンジニアのみなさんとランチを撮りながら交流しました。ざっくばらんにいろんなお話が聞けたのがとても良かったです。

女性エンジニアインタビュー

最後に、実際に働く社員さんにインタビューさせていただきました。

ーー(学生)どのようなお仕事をされていますか。

Aさん:カーメーカー向けに新車に搭載するタイヤの製品開発をしています。仕事はタイヤの設計のみならず、具体的にお客様と製品開発の協議が始まってから、製品が納品されるまでのプロジェクトマネージメントも行っております。

ーー(学生)タイヤの設計というのはどのようなことをするのですか。

Aさん:例えば、タイヤにはハンドリングとか乗り心地、音など様々な性能の要素があります。私は、各要素、お客様が求められる値を達成するために、外枠や内部の構造、そこにどんな材料を使うかなどを考えて試作を作り、シミュレーションを行っています。

実際に採用する設計が出来上がると、今度は製造のために、どんなプロセスで行うのか工場と打ち合わせをしながら決めていきます。

ーー(学生)タイヤの基礎的な知識などは大学で学ばれていたのでしょうか。​​​​​​​

Aさん:学生時代にはタイヤの知識は全くありませんでした。タイヤの知識は入社後に身に着けましたね。

ーー(学生)タイヤの知識は入社後にどのようにして学ぶのでしょうか。

Aさん:会社が用意している「タイヤ学校」と呼ばれる研修制度があります。新入社員はまずそのトレーニングを受けてタイヤの基礎的な勉強をします。

あとは先輩社員について実際に仕事をしながら習得していきます。また様々な文献データベースがあるので、先輩がどのようなことをしていたのか調べたりして、自分で勉強することもしていました。

ーー(学生)タイヤを大学で研究されていたわけではないのに、ミシュランさんに入社されたきっかけを教えて下さい。

Aさん:私はもともと、外資系企業の研究開発職を希望していました。しかし、外資系の企業で研究開発を日本で行っている企業って実際調べてみるととても少ないんです。

その中で、ミシュランは日本で研究開発を行っていたので、興味をもちました。また、面接の時に多くのエンジニアの方とお会いする機会を与えていただき、いろいろ話をきくことができました。そのことにより、働くイメージを具体的に持つことができたのが大きいですね。

Bさん:私も外資系の企業を希望していて、面接の時に、「入社したらいろんな機会を与えてくれそうだな。」と感じたのが大きいですね。

会社で働く時間を計算してみたのですが、80歳まで生きたとすると、人生の約15%を会社で過ごすことになります。

そう考えた時に、この時間を有効活用して何か自己成長できるような環境に身を置きたいと考え、入社を決めました。

ーー(学生)実際、入社されてみていかがですか。

Aさん:若いうちから責任を持った仕事を任せてくれます。

Bさん:フランスの会社というお国柄があるのかもしれませんが、個人を尊重してくれます。仕事の進め方など、方向性が間違っていなければ、自分の好きなようにやらせてくれる自主性を尊重してくれる会社です。毎日、日々成長できている実感があります。

ーー(学生)外資系ということで、海外赴任などはされましたか。

Aさん:私は1年間上海に赴任していました。そこでは、お客様と一緒に働いていました。チームメンバーもフランス人はもちろんのこと、他のアジアの国の方やアメリカ人など、ほとんど外国人というチームでした。そこでは、いろいろな言葉が飛び交っていたり、考え方もそれぞれでとても楽しかったです。

ーー(学生)海外の方とのコミュニケーションは普段何語でされているのですか。

Aさん:英語ですね。基本的にミシュランでは一人でも会議でその現地の言葉をしゃべれない人がいれば、英語で行うというルールになっています。

ーー(学生)今、私達は大学生で、文系の友達とくらべて、理系は結構授業も実験もハードですし、忙しいなと思っているのですが、そんな中で英語も喋れるようにとなると、結構ハードルが高いように思います。学生時代にもやはり英語の勉強をしておくべきでしょうか。

Bさん:英語の勉強をしておくのに越したことはありませんが、入社が決まると、eラーニングも会社から用意されますし、入社後にも語学研修もあるので、心配する必要はないですよ。

Aさん:全く入社時には喋れなかった同僚が、今では、英語をペラペラに話せるまでになっているので、苦手意識がなければ、やる気があれば大丈夫ですよ。

Bさん:実際、ミシュランでは、母国語が英語という外国人も少ないので、みんなわかりやすい英語で会議をしています。タイヤという部分でつながっているので、身振り手振りで話していれば伝わります。

ーー(学生)女性エンジニアとして困ったことや、出産や育児をすることで、同期と差がついてしまうことに不安などはありませんでしたか。

Bさん:私は育児休暇を1年間取り、その間は研究職を離れていましたが、特に出世が遅れるといったような不安はありませんでした。

復帰後も元の職場に戻れましたし、1年間のブランクがあるので、忘れてしまっていることも正直ありましたが、徐々に感を取り戻して、問題なく仕事に戻れています。

ーー(学生)仕事でやりがいを感じる時はどんな時ですか。

Aさん:最近の話ですと、2018年3月にジュネーブモーターショーがスイスで開催されました。自分が設計に関わったタイヤがそのショーに出ることが決まった時はとても嬉しかったですね。

Bさん:私は研究職なので、結果が自分の予測と合っていた時は「ほら、やっぱり!」と嬉しくなりますね。仕事においても、辛いなと感じたことはなくて、楽しいことばかりです。

ツアーを終えて


このRDIツアーでは、全くタイヤの知識がなかった私達でも、座学だけではなく、実際にタイヤの製造体験や施設の見学などをすることでよりタイヤの奥深さを知ることができました。

エンジニアの方と実際お会いして話してみると、会社の理念などが、人事の方だけではなく、エンジニアの方にも浸透していて、みなさん同じ熱意を持たれており、会社が一体となって社員全員で仕事をしているのが直ぐに分かりました。

また、多くのエンジニアの方たちからお話を直接聞くことができるため、外資系企業の研究開発職で働くということ、日本ミシュランタイヤさんで働くことについて、具体的なイメージを持つことができました。

普段の様子をそのまま見せていただけたこともとても良かったです。

また、エンジニアさんとの交流では、会社のことだけでなく、私達が今勉強していることの相談や、悩みも聞いてアドバイスをくださり、とても有意義な時間を過ごすことができました。

このイベントを通して私達自身、発見することも多く、とても成長できたので参加してみて本当に良かったです。

日本ミシュランタイヤさん、ありがとうございました。


このRDIツアー大学や大学院で学んでいる分野に問わず、楽しめる、学べるイベントなので、理系学生の方にはおすすめです!

現在、このRDIツアーに参加したい理系大学生・院生を募集しています。

次回開催は、

 ・2018年8月22日(水)10:00~17:00(ランチ付き)

 ・2018年9月11日(火)10:00-17:00(ランチ付き)

交通費も支給されますので、遠方の学生も参加しやすいイベントです。みなさんぜひご参加ください!

>>イベント募集詳細はこちら





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