【イベントレポート】日本精工(株)技術開発センター見学会 2017年12月26日開催
日本精工株式会社様と理系女子未来創造プロジェクトのコラボイベント「日本精工(株)技術開発センター見学会」が2017年12月26日(火)に開催されました。
そのイベントレポートをお届けします。
会場はこちら、神奈川県藤沢市にある日本精工株式会社 技術開発センターです。
このイベントには、15名の理系女子大学生・大学院生が集まりました。
イベントプログラム
当日のイベントプログラムはこちらです。
1.企業説明
2.ベアリング組立体験
3.研究開発施設見学
4.女性エンジニアとの交流会
なんと、今回は特別に普段入ることができない研究開発施設を見学させていただきました!
早速イベントの様子をレポートします。
企業説明で初めて知った私達の身近にあるベアリングとは
参加者の中には「ベアリング」を聞いたことも初めてという方も多くいました。
そこで、まず初めに女性エンジニアから日本精工(NSK)の事業内容やベアリングについて、また日本精工(NSK)の事業を支えている技術について説明していただきました。
今回のイベントに参加した学生は学部1年生から修士まで様々です。
参加者の中には初めて企業説明を聞く学生もおり、みんな真剣に説明に聞き入っていました。
日本精工(NSK)は日本で初めてベアリングを製造した会社です。ベアリングで培った技術を活かし、現在はベアリング以外の分野も手がけている独立系の総合メーカーです。
世界中の会社と取引があり、シェアも国内No.1、世界No.3になります。
では、ベアリングとは一体、どんな部品でなぜ必要なのでしょうか。
モノが動く時に生じる摩擦に関係があるそうです。
モノは動く時に摩擦が生じます。(物理で習いましたよね)
この摩擦が大きいとモノが滑らかに動くことができないのですが、その反面、摩擦がゼロだとモノを支えられなくなってしまいます。
そこで、動くモノを支え、なおかつ、モノを滑らかに動かすためにこのベアリングという回転部品が必要なのです。
このベアリングは実際どんなところで使用されているのでしょうか。
実は、私達の身の回りにある、ありとあらゆる動く製品に使われています。例えば、自動車、宇宙ステーション、飛行機、洗濯機、掃除機などです。
意外なところでは、病院にあるCTスキャンやMRIにも使われています。
ベアリングは回転の軸のそばにあることが多いのですが、MRIの場合、中心は人が入るところなので、装置の内部に周りに薄いベアリングが取り付けられており、滑らかにカメラが回転することで、等間隔の画像を取ることができます。
知らないだけで、随分たくさんのベアリングを私たちは身近な製品を通して使っていたことを知りました。
日本精工(NSK)の主な事業は、産業機械事業と自動車事業です。
産業機械事業は、例えば工場の生産設備向けのベアリングなど、「法人向け」の需要が多く含まれます。一方、自動車事業は、自動車という「消費者向け」の需要が多くを占めます。異なるマーケットを組み合わせる、つまり2つの事業をバランスよく行うことで、安定的でかつチャレンジングな事業展開をしているそうです。
企業が日々成長していくためには戦略的な事業展開が必要なことを学びました。
ベアリングを組み立ててみた! 簡単な構造なのになかなか難しい〜
次のプログラムでは、ベアリグの模型を使ってベアリングの組立体験をしてみました。
ベアリング自体は簡単な構造なのですが、実際やってみると意外に難しいです。
みんなとっても真剣に取り組んでいます。
組立に成功した参加者からは、「やった!とっても嬉しい!」とう声が聞こえてきました。
いよいよ、技術開発施設の見学スタート!
実際に組み立てることで、より身近にベアリングを感じることができました。
続いて、本日のメインイベント、技術開発センターの見学に出発します!
3班に分かれて、技術開発センターとショールームをローテーションで見学します。
若手男性技術者に案内していただきました。(今まで女性ばっかりだったので新鮮ですね。)
安全のため、参加者はキャップとゴーグルを装着します。社員の一員になったようで、ちょっと嬉しいですね。
研究開発センターには日本精工(NSK)のコーポレートテクノロジーの発展のため、多くの研究者・技術者の方が働いていました。
この見学では、日本精工(NSK)のコアとなる4つの技術 トライボロジー、材料技術、解析技術、メカトロ技術を学ぶことができました。
(詳しくは http://www.nsk.com/jp/rd/technology.html)
それぞれのブースでは実際に働く技術者の方に仕事内容を説明していただきながら、実際に使っている装置や実験設備を見せていただきました。
油の試作品を作る装置を見学。まさに今、試作品が作られていました。
みんな初めて見る装置に興味津々です。
詳しく説明していただきながら、何のためにこの実験をしているのかを理解しながら見学することができました。
この他にも解析技術や耐久試験の様子などを見学させていただきました。
ショールームでは、実際に体験しながら、日本精工(NSK)の技術力の高さを知ることができました。
女性エンジニアとの交流会
イベントの最後に、学生と女性エンジニアとの交流会を行いました。
学生時代の専攻、入社歴、仕事内容の異なる4人の女性社員と短い時間ではありましたが、お話することができました。
交流会では、就職活動のこと、結婚、育児と仕事の両立のことなど、普段あまり聞けない質問が学生から積極的に飛び交いました。
社員の方からリアルなお話をたくさん聞くことができました。
普段なかなか女性エンジニアの方とお話する機会はないので、嬉しいですね。
以上でイベントは無事終了いたしました。
社員の皆様ご協力ありがとうございました。
このイベントを通して
普段の大学生活だけでは、企業で働くということを実際に見たり聞いたりする機会はそう多くありません。
実際に就職活動をする時期になって、「どんな仕事がしたいのか?」「どんな仕事があるのか?」「自分に合う会社はどんな会社なんだろう?」と悩み焦る学生も多いと思います。
今回のイベントは実際に企業をみて、働く職場環境を見学し、社員と交流することで、いろんな業界について知り視野を広げてもらいたいという日本精工株式会社(NSK)様の思いから実現することができました。
このイベントを通して参加した学生が、日本精工(NSK)という会社を通じて、「技術職の魅力)「女性のキャリア」のヒントを得ることができたのであれば嬉しいです。
ご参加いただいた参加者の皆様、ありがとうございました。