【理系学生団体紹介】子どもたちに理系の楽しさを伝えたい! お茶の水女子大学で活動する「お茶の水女子大学サイエンスコミュニケーション団体 おちゃっこLab.」
理系学生団体紹介シリーズ。
今回はお茶の水女子大学に通う理系女子が活動を行う「お茶の水女子大学サイエンスコミュニケーション団体 おちゃっこLab.」 (以下「おちゃっこLab.」という)さんを取材しました。
インタビューに参加したくれたのは、
代表の漆原さんと、メンバーの圓田さんです。
代表 漆原さん:お茶の水女子大学 理学部 情報科学科 4年
圓田さん:お茶の水女子大学 理学部 情報科学科 1年
「おちゃっこLab.」は今年2017年の6月に設立したばかり!設立の経緯について聞きました
ーー設立は今年の6月とのことですが、設立の経緯をお聞かせください。
私は実は、「Robogals Tokyo」という東京工業大学に支部のある学生団体にも所属しています。
そこでは、子ども向けにプログラミングを教えるイベントを開催していたのですが、東工大ではなく、自分の大学でも活動をしたいと思っていました。
というのも、お茶の水女子大学では、教職を目指している学生が多いので、同じ目標を持った人たちと一緒に何かイベントをできそうだと思ったからです。
そこで、もう一人「Robogals Tokyo」メンバーでお茶の水女子大学の子と一緒に「自分たちの大学で活動できる団体を作ろうか」という話になり、設立いたしました。
ーーでは、最初は2名からスタートしたわけですね。現在、メンバーは何人くらいいらっしゃるのでしょうか。
現在は10人くらいに増えています。
ーーどうやってメンバーを増やされたのでしょうか。
理系女性教育開発共同機構の加々美先生にもご協力いただき、機構のサイエンスイベントのスタッフとして参加している学生にも声をかけていただきました。
ーーメンバーである圓田さんはどういったきっかけで参加されましたか。
私はNPO法人サイエンスリンクという、「人と人、人と科学を繋げること」を目的に活動している学生団体にも入っています。NPO法人サイエンスリンクでは、活動の一環として、大学生主催の大規模科学イベント「サイエンスリンク」を企画・運営しています。
そのイベントの出展責任者ミーティングで漆原先輩と出会いました。
私は運営側として、漆原先輩は出展側の責任者としてミーティングに参加しており、漆原先輩と私は同じ大学の同じ情報科学科だったので、
「あっ、先輩だ!」
「あっ後輩だ!」
みたいな感じになって知り合い、「おちゃっこLab.」に入部しました。
私は今、2つの学生団体に所属していますが、「NPO法人サイエンスリンク」ではイベントの運営側の立場になれ、「おちゃっこLab.」では出展する側の立場になれるという両方の面で活動できているので、とても有意義で楽しいです!
活動内容
ーー「おちゃっこLab.」さんでは、実際どのような活動をされているのでしょうか。
私たちは、「子どもたちに理系の面白さを伝える」
ということを一番の目的として活動をしています。
また、私たちにとっても、子どもたちに教えることで、学べる場にしたいと思っています。
活動はまだまだ始まったばかりですが、
・2週間に1回、お昼休みなどに集まり、イベントの進捗確認や情報共有を行う。
・月に1〜2回イベントを実施する
を計画しています。
ーー今までどんなイベントを開催されましたか。
これは、「サイエンスリンク2017」で使ったLEGOロボットです。
迷路のようなフィールドを用意して、フィールド内でロボットを動かし、スタート地点からゴールを目指すという課題を子どもたちに与えます。
子どもたちは、このロボットの動きを専用のソフトを使いプログラミングしてゴールを目指します。
「女子中高生夏の学校2017」では、ただ単に黒と白のラインをトレースして進むだけではなく、カラーセンサーを使って、「赤」の箇所についたら左に曲がって、「青」の箇所についたら右に曲がるというような課題を付け加えました。
ーー先程、イベントを通して自分たちの学びの場にもしていきたいというお話がありましたが、やってみていかがでしょうか。
自分の想像の斜め上をいく回答や行動が子どもたちから出てきて、私自身とても刺激になっています。
例えば、先程のフィールド内で、スタートからゴールを目指すとなると、私たち大人だと一番、最短距離で行こうと考えると思います。
しかし、子どもたちからは「ここは曲がりたい」とか「ここはあえて、こっちの道を行きたい」とかそういう発想が出てきます。
こういった発想は、自分にはちょっとなくしてしまったものかもしれません。「そっか、こういう考え方もあるのだな。」という発見がイベントを開催していると多く、刺激になります。
私は、この活動を通して、子ども目線で考えることができるようになりました。
教育実習に行ったときも指導案を考えたり、研究授業の内容を考えたりする時に、この活動での経験がとても役に立ちました。
ーー活動している中で嬉しかったことはありますか。
私たちは、子どもたちに説明する時には、あえて「プログラミング」という言葉を使わずに、「ロボットにお手紙を書く」という表現をしています。
その方が子どもたちにも伝わりやすいからです。
実際イベントが終わった時に、参加してくれた子どもから「ロボットにお手紙がかけるようになった!」と言ってもらえた時はとても嬉しかったですね。
将来、その子どもたちが「あの時ロボットにお手紙を書いたけど、それってプログラミングだったんだ!」と思い出してくれればいいなと思っています。
ーー授業や勉強、学生団体の活動、アルバイトなど、とても皆さん忙しそうですが、大丈夫ですか。
「子どもたちはきっとこういう楽しみ方をしてくれるんだろうな」とか「子どもたちはこんなふうに使ってくれるのかな」とかイメージをしていると、忙しくても全然苦じゃないです!
本当に楽しみながら活動しています。
ーー今後はどのような活動をしていきたいですか。
「おちゃっこ.Lab」には、数学や物理、化学など様々な分野を専攻しているメンバーがいるので、ロボットに限らず、数学や物理、化学など、他の理系分野も楽しみながら好きになってもらえるような、イベントを開催したいと思います。
また、参加した子どもたちが、文系理系の選択においても、「苦手だから理系やめる」とか、「男の子が多いから理系やめる」というような理由ではなくて、理系分野の内容を知ってから考えて決めるきっかけになるような活動をしていきたいと思います。
「おちゃっこLab.」さんありがとうございました。
これからの活動がとても楽しみですね。「おちゃっこLab.」さんの活動を通して、一人でも多くの子どもたちが理系に興味をもってくれたら嬉しいです。
「おちゃっこLab.」さんからのお知らせ
「おちゃっこLab.」は2017年11月11日(土曜)12日(日曜)にお茶の水女子大学で開催される「徽音祭」にも出展し小学生から高校生向けのイベントを開催いたします。
ご参加お待ちしております。
「徽音祭」の公式サイト
2017年11月19日、26日にお茶の水女子大学にてサイエンスセミナーを開催!
<サイエンスセミナー>LEGOロボットでプログラミング:申込受付中
http://www-w.cf.ocha.ac.jp/cos/prog1116/
「おちゃっこLab.」さんのTwitter
https://twitter.com/OchaLab2017