理系の大学院進学について、大学院進学のメリットとは
「理系の大学院に進学すると、どんなメリットがあるの?」
「みんな、なぜ大学院に進学したの?」
と理系学部生なら多くの人が疑問に感じますよね。
また、大学院進学を考えていて、実際に進学した人の声を聞きたいという人もいると思います。
そこで、現在理系大学院在籍中で化学を専攻している私が、当時なぜ大学院に進学したのか、また在籍してみて改めて感じた大学院進学のメリットなどを中心にご紹介します。
目次[非表示]
- 1.当時、なぜ大学院に進学しようと思ったのか
- 1.1.学部より大学院で得られる知識、技術が多いから
- 1.2.就職先への幅が広がるから
- 2.在籍してみて改めて感じた大学院進学のメリット
- 2.1.問題解決能力、思考力、情報収集能力が身につく
- 2.2.アウトプット力が身につく
- 2.3.キャリアアップの幅も広がるから
- 3.おわりに
当時、なぜ大学院に進学しようと思ったのか
学部より大学院で得られる知識、技術が多いから
院への進学を決めた1つ目の理由は、大学院生で得られる知識、技術が学部より明らかに多いと感じたからです。
学部では授業での座学が多くて圧倒的に実験が少なく、広くて浅い知識しか手に入りませんでした。4回生から大学院生と共に生活する研究室に配属され、座学が少なくなり実験量は多くはなります。
しかし、たった一年間では知識、技術は定着し始めた感覚で、完全には身についておりませんでした。大学院生では修士なら、座学が少なく実験が主体となる生活をさらに2年間続けることができます。さらに2年間研究を続けた先輩たちは、知識、技術がさらに身に付き、もっと踏み込んだ研究を進められていました。
そこで大学院進学すれば、知識、技術をしっかり定着させて社会人でも専攻分野でやっていける人材を目指せると感じ、進学を決意しました。
就職先への幅が広がるから
院への進学を決めた2つ目の理由は、大学院進学後の就職活動において、学部より研究職を中心とした就職先への幅を広げられると感じたからです。
学部生だと研究職への応募はできないことはないですが、けっこう狭き門で厳しいです。
私は学部3回生の頃、興味ある研究職のインターンシップに応募しようとしておりました。
しかし応募条件が大学院生の修士以上だったため、学部生では事務系の職種しか応募できませんでした。
以上の経験を踏まえ、就職活動において研究職も応募してみたいと思い、大学院進学しようと決めました。
実際に大学院進学後に就職活動を終えてみて、技術職への応募のしやすさは学部時代より明らかに上がりました。
また、実際に私が大学院に進学して就職活動していると、学歴フィルター(学歴のみで合否が決められる)が大手企業でもあまり無い印象でした。
大学院生の就職活動では、学歴ではなく個人として判断してくれる場合が多いです。
結果、就職活動の選択肢が広がり、学歴を気にしなくて良いことを考えると、大学院に進学して良かったと感じました。
在籍してみて改めて感じた大学院進学のメリット
問題解決能力、思考力、情報収集能力が身につく
在籍してみて改めて感じた大学院進学のメリットは、問題解決や思考、情報収集などの能力が身につきやすいことです。
実験を自分で進め、主体的に解決策を検索し、実行する必要があるからです。
例えば、
・ 論文から必要な情報を集める
・ 先生や先輩たちと研究について討論する
・ 様々な情報、実験結果から問題の解決策を見出す
などがあります。
このような体験を通して得られる能力(問題解決や思考、情報収集などの能力)は、社会人として活躍するのに必要なスキルとも言えます。
大学院生なら、このようなスキルは責任が伴いやすくリスクの大きい社会人よりも練習しやすいです。
よって、大学院進学して社会人の十分な準備ができたことはとても良かったと思います。
アウトプット力が身につく
在籍してみて改めて感じた大学院進学の2つ目のメリットは、アウトプット力が身につき、鍛えられることです。
私の大学院及び研究室の場合ですと、実験結果を定期的に研究室メンバーに発表や報告する機会があります。
この実験結果の報告は、みんなで問題共有及び解決が目的ですが、自分の考えをまとめて他人に伝える能力が鍛えられます。
このアウトプット能力は社会人として活躍するのに必要ですし、就職活動の面接においてもうまく喋られるようになるので、とても役に立ちます。
キャリアアップの幅も広がるから
3つ目のメリットは、大学院卒業して入社した後のキャリアアップの幅が広がることです。
就職活動を通じて、化学メーカーで働いている人に何人か話を聞いたことがあるのですが、みなさん共通して、
「会社の経営に関して理系の視点も重要。
だから、事務・技術の職種を両方経験する人がほとんどだよ」
とおっしゃていました。
つまり大学院へ進学すれば、事務系を含めたキャリアアップをしやすい、選択肢が広がるということです。
キャリアアップは自己成長のきっかけでもありますので、自己成長の方法をたくさん増やせるというのはすごく魅力的だと思います。
おわりに
今回は「理系の大学院について、院へ進学したのはなぜか」について、当時の理由と大学院進学後に改めて感じた大学院進学のメリットをご紹介しました。
大学院進学で迷う方は多いかもしれませんが、私は得られる能力、気付きがたくさんあり、人生の選択肢が広がったので、進学して良かったと思いました。
この機会にぜひ大学院進学について考えてみてはいかがでしょうか。