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自由設計の家を建てる株式会社タツミプランニングの設計・デザインを行う「デザイン・ラボ」とは?

学生による企業取材シリーズ。

今回は、横浜みなとみらいに本社のある注文住宅専門の建築会社、株式会社タツミプランニング(http://www.tatsumi-planning.co.jp/)さんを訪問しました。

その様子をレポートします。



今回の取材は私が担当しました。

石渡(明治大学理工学部建築学科 2年)

大学では建築の基礎的な授業を受けています。今後、環境、構造、意匠の分野に少しずつ分かれていくのですが、私は意匠に興味があり、ゼロからデザインするタツミプランニングさんに興味を持ち今回参加しました。


タツミプランニングは100%自由設計

タツミプランニングさんは、主にお客様のご要望に応じたデザインを提供する注文住宅の建築会社です。

なぜ、100%自由設計することにこだわっているかというと、「お客様が自分の希望に沿ったデザインの家で暮らすことで、豊かな人生を送ってほしい。」という思いがあるからです。

私たちは、”注文住宅”と聞くと高額なため、顧客は富裕層の方ばかりだと思いますよね。しかし、タツミプランニングさんの顧客層は20代〜40代前半で、1棟あたりの建築費も2500万円前後が多いとのことです。

では、価格を抑えつつ、自由にデザインした家を建てられる秘密はどこにあるのでしょうか。

その秘密を注文住宅の設計・デザインを手がける専門チーム『Design Labo(デザイン・ラボ)』の社員さんにお聞きしました。


Design Labo(デザイン・ラボ)

デザイン・ラボを統括するMさんと実施設計チームのリーダーを務めるSさんにお話を伺いました。

ーー(学生)はじめに、「デザイン・ラボ」とはどのような組織なのか教えてください。


Mさん

「デザイン・ラボ」はタツミプランニングの注文住宅における設計とデザインを担当する専門チームです。組織としては、“プラン” “実施設計” “申請” “CAD”の4つのチームに分かれています。

各チームの仕事内容ですが、

プランチームは、営業がヒアリングしてきたお客様のご要望を基に、プランを描き、実際の100分の1サイズの図面を作成してプラン確定までを行ないます。

実施設計チームは、確定したプランを基に、細かいディテールや構造、意匠を設計します。

申請チームは、確認申請に必要な書類の作成などを担当します。

CADチームは、CADの入力作業を専門に行っています。


ーー(学生)なぜチームに分かれているのでしょうか。一人の設計士が最初から最後まで担当することはできないのでしょうか。​​​​​​​

Mさん

もちろん自分で設計したものを監督、施工まで行ってということが良いかもしれませんが、タツミプランニングでは年間500棟を手がけるため、組織的に行う必要があります。

それぞれのチームに専任制があり、私はプランを担当していますが、ディテールをつくるというのはそれだけで意匠設計だとと考えているため、専門である実施設計チームに任せています。

”申請”や”CAD"など分担できる仕事は専任チームが行うことで、実施設計チームは、効率的に細かい部分を詰める作業に集中してもらっています。

現在、この4つのチームが上手く回っており、大きな馬力を発揮しています。これが、かっこいい家を年間500棟も建てているタツミプランニングの秘訣です。



ーー(学生)実施設計チームでは具体的にどのようなお仕事をされていますか。

Sさん

プランチームが担当するプラン確定で大枠が決まると、その後、実施設計チームに引き継がれます。

実施設計チームでは、「構造的に成り立っているのか」「壁は足りているのか」など、構造的な目で見ることや、インテリアコーディネーターがお客様とのお打ち合わせで決めたことの納まり(部材の取り合いや取り付け具合、落ち着き具合、仕上がり具合)を担当します。また、着工後は現場監督さんともやり取りをして細かい部分を詰めていきます。

このように、業務は多岐にわたるのですが、比較的細かい部分が多いですね。



ーー(学生)「プランチームから実施設計チームに引き継ぐ」とのことですが、最初に引き継いだ内容と変わってきた時は、その都度、プランチームに変更点を連携したりするのでしょうか。

Sさん

意匠的なデザインが大きく変わってしまう場合は、最初に設計した人の”思い”もあるので、相談して戻す場合もあります。

細かい部分やあまり大きく変更しない場合ですと、実施設計チームの方で解決する場合が多いです。



ーー(学生)チームを異動することはあるのでしょうか。

Mさん

あります。

CADチームから実施設計チームに異動し、その後プランチームに異動するキャリアパスを描いている社員もいれば、専門性を突き詰めたくて、一つのチームに長く在籍する社員もいます。

当社には評価制度というものがあり、社員は、目標設定を6ヶ月毎に提出し、上長と面談を行っています。異動を希望する場合は、その面談で意思表示をしてもらい、現在のスキルなどを考慮して判断しています。

Sさん

チームに分かれていると言っても、チーム外の仕事をしてはいけないという決まりはありません。

ですので、物件によっては、実施設計チームの社員が申請を行ったり、CADを使ったりすることもあります。




ーー(学生)タツミプランニングさんの注文住宅は自由設計とのことですが、本当にゼロの状態からスタートするのでしょうか。

Mさん

はい、ゼロからスタートします。土地はお客様に購入していただき、当社では、建物のみを担当します。できるだけお客様のご要望を叶えるように設計するので、過去には、形が五角形や三角形の家などもありました。



ーー(学生)1棟の家を建てるには設計、施工までに、どれくらいの期間がかかるのでしょうか。

Mさん

理想では、契約してから1ヶ月間でプラン確定し、その後2週間で図面確定を行います。

図面確定後2〜3ヶ月で着工、4ヶ月後に完成となります。トータルで8ヶ月となりますが、プラン確定に2~3ヶ月かかることもあるため、10ヶ月前後が多いですね。


ーー(学生)タツミプランニングさんでは、木造軸組工法の他にRC造なども手がけられていますか。​​​​​​​


Mさん

タツミプランニングでは、木造住宅しか受けていないですね、ツーバイフォーもありますが、基本的には木造軸組工法しか受けていません。


ーー(学生)それには何か理由があるのでしょうか?​​​​​​​


Mさん

当社では、木造の軸組工法に関して今まで培ってきた多くの知識や技術があり、責任を持って施工できます。また、私達は「専属大工」と言って、タツミプランニングの仕事をメインにしていただいている大工さんと一緒に仕事をしています。

「専属大工」さんには施工を依頼するだけではなく、毎月会議を行ない、技術の継承や、法規が変更した場合は、施工の注意喚起をしています。このように深い絆で結ばれた大工さんと共に自信を持ってお客様に提供できるのが木造の軸組工法だからです。



就職・キャリアについて

ーー(学生)建築の中でも住宅建築に進まれたのはなぜですか。​​​​​​​


Sさん

公共建築も面白いと思うのですが、住宅は照明計画や設備計画、構造や意匠、デザインなど、全てに携われます。そこが面白いと個人的に思ったからです。


ーー(学生)お二人がタツミプランニングに入社されたきっかけを教えてください。


Sさん

私は中途入社で、前職では、最初のお客様との打合せから見積、図面作成、申請、発注、立ち会いをすべて一貫して担当していました。そうすると、「設計」にかけられる時間が少ないことに気がつきました。将来を考えた時「設計」の知識や経験が少ないままで良いのかと不安になり転職をしました。

タツミプランニングは、組織化されていて、きちんと「設計」に向き合って仕事ができると思い、入社を決めました。


Mさん

私は、社長の考えと私がやりたいことが一致していたことが大きいです。

私は、他社がやっていないこと、全く違うものを設計できる場所を探していました。どうしても、ヨーロッパ調や和風をメインとしている会社ですと、やはりモダンが学べないというジレンマがありました。

そこで、モダンをきちんと学びたくて、当社の社長にお会いした時に「表現は自由だ。ただし、かっこいいもの、尖ったものをつくる。そして、施工も全部自社で行ない、お客様が安心して暮らせる家づくりをする。」というお言葉をいただいて、私もやります、ということで入社しました。


ーー(学生)では、アトリエのような設計事務所ではなくて、タツミプランニングさんのような組織的な大きな会社に入社されたのはなぜですか。

Sさん

私は、就職先は、自分の夢も叶えながら、自立できる環境が整えられる会社が良いと思いました。

そう考えた時に、一人暮らしのために自立できるお給料を確保することがアトリエ系では難しい現実がありました。その他、社会保険や福利厚生、働く環境を考えた時に、組織的な設計をする会社が良いと考えました。


ーー(学生)タツミプランニングさんの働く環境はいかがでしょうか。残業はありますか。​​​​​​​

Sさん

残業は忙しい時はありますが、家に持ち帰って仕事をすることは、私はありません。休みも週2日取れていて、仕事後には自分の時間も取れるので、働きやすいと思いますね。


ーー(学生)アトリエ系の事務所と組織的な企業との違いを教えて下さい。​​​​​​​

Mさん

まず、根本的に違うところは設計を手がけている棟数が違います。

アトリエ系は1棟単体でも請負い、建具1つでも制作します。そのため、設計費が多くかかることがあります。

私達はというと、建具はユニット規格品になります。それを上手くデザインして使っていくと、オーダーメイド品と遜色ない形になります。

私達の顧客層は初めて家を購入される「一次取得者層」の方で年齢層も20代後半から30代半ばの若いお客様が多いため、良い家をできるだけコストを下げて建てたいと希望される方が多いんです。

そういったお客様に一番かっこいい家で、一番安定した性能を持つ家を届けたいという思いが私たちにはあります。そのためには、手がける棟数を多くする仕組みが必要なのです。

また私たちは、小さいゼネコンみたいなもので、営業、設計、工事、リフォーム、アフターサービスを全て持っています。そのため、クオリティーや工期、コストバランスを自分たちの手で一元管理をすることができます。アトリエ系ですと全て分離発注になるため、保証やアフターサービスも別の会社になることが多いですね。



ーー(学生)では、就職先を選ぶときにアトリエ系に行くか工務店に行くか判断する際のアドバイスをいただけますか。


Sさん

そうですね。自分が将来独立したいのかということを考慮すると良いかもしれません。アトリエ系では将来独立を目指し、自分の名前で設計事務所を持つことを視野に入れている人が多い気がします。


Mさん

私もそうですが、タツミプランニングのような組織に属するということは、会社の名前を出すことはあっても自分の名前を表に出す気は全くありません。

どちらかというと、良い家をお客様がお求め安い価格で提供したいと考えています。

また、タツミプランニングは住宅専門なので、店舗を手がけることはありますが、美術館やスタジアムといったような物件を手がけることはありません。もし、いろんな建物を設計したいのであれば、アトリエに就職する方が良いかもしれませんね。



設計の仕事について



ーー(学生)スタディ模型はプランや設計時にどれくらい作成しますか。​​​​​​​


Mさん

模型を作る理由は、設計者が光や風、影の確認を頭の中で整理するのではなく、目でみて認識するためと、お客様に説明するツールにするためです。

当社では模型は作成しません。その点もアトリエと違うところですね。1棟の家にかけられる時間も限られていますし、もちろん私達が時間をかけて作ることもできますが、それをするとその時間が、そのまま建築費にプラスされてしまいます。

そうすると、先程お話しましたが、タツミプランニングを選んでくれたお客様の「良い家をできるだけコスト下げて建てたい。」という意向に沿った提案にはならなくなります。

ですので、私達が行う最大のスタディは設計、線で描くということとパーツを練るということになります。

ーー(学生)そうすると、図面に起こしてパーツを見ながらディテールを決めていくということが、基本的なスタディになるのでしょうか。​​​​​​​


Mさん

大変ですが、そうですね。


ーー(学生)そこが意外でした。普通に模型を作っているのかなと思っていました。模型がなくて、困ることはありませんか。​​​​​​​

Mさん

私は見たものだけで判断する方が難しいと思っています。どちらかというと、モノをつくってしまうと、それにとらわれるような気がするからです。今は3D CADを使って、立体的に確認することもできるので、困ることはありません。


Sさん

私も正直これだけの経験があれば、梁組を見れば立体構造は頭の中にあります。お客様に詳しく説明する際には、線にはなってしますが、展開図やスケッチを描いて説明することを心がけています。


ーー(学生)この仕事をしていて、「やっていてよかった」と思うのはどんな時ですか。​​​​​​​

Mさん

たくさんありますが、やはりお客様に良いと思っていただけた瞬間ですね。「住んで見てよかった」とか「幸せなお家になりました」という言葉をお客様からいただくと、やっていてよかったなと思います。

Sさん

私はあまりお客様と直接お打ち合わせをする機会はありませんが、新しい納まりを見つけた時や、描いていたところがすごくきれいに仕上がったところを現場で見た時には達成感がありますね。

また、お客様が喜んでくれたという話を聞くと、「よかったな。」と思います。


ーー(学生)「新しい納まりを見つけた時」という言葉がありました。私が普段授業で設計をする時は細かいところまで授業で詰めることができず、「納まり」が学べているかどうかが分かりません。「納まり」は学生時代から勉強されていたのでしょうか。 ​​​​​​​ 


Sさん

学生時代には全く分かっていなかったです。「納まり」は仕事をしながら現場を実際にみて覚えて行くしかないと思います。今も日々勉強ですね。



ーー(学生)ありがとうございます。今回いろんなお話をお聞きすることができ、卒業してから設計士として働くイメージがわきました。また、将来自分がどの方向に進みたいかということを視野にいれながら、キャリアを考えていくことが必要なのだと勉強になりました。​​​​​​​


タツミプランニングの5の事業

タツミプランニングさんでは、今回ご紹介した注文住宅を含め5つの事業を展開しています。

様々な事業を経験できることも魅力の一つですね。


タツミプランニングでは、新卒採用も行っています。

気になる方はぜひ採用ページをチェックしてみてくださいね。

1.注文住宅

設計チーム「デザイン・ラボ」がこだわりの自由設計を提案する注文住宅

2.  建売請負工事

アパートなどの規格住宅の請負い工事を行う

3.リフォーム

新築住宅で培ったデザイン性や機能性を備えたリフォーム・リノベーションを行う

4.ASJ(アーキテクツ・スタジオ・ジャパン)

全国で活躍中の建築家とタツミプランニングがコラボレーションし、お客様と建築家の仲介を行う。

施工はタツミプランニングが行う。

5.環境ビジネス

土地権利付きの太陽光発電所を販売

社 名株式会社タツミプランニング
創 業1991年1月
設 立1996年6月
代表取締役米山 茂
資本金5千万円
本 社〒220-6211
神奈川県横浜市西区みなとみらい2-3-5 クイーンズタワーC棟11F
TEL. 045-664-7800(代表)
FAX. 045-664-7801(代表)
社員数

204名

資格者数一級建築士:11名
二級建築士:36名
1級建築施工管理技士:7名
2級建築施工管理技士:10名
宅地建物取引主任者(宅地建物取引士含む):15名
福祉住環境コーディネーター2級:10名
照明コンサルタント:2名
インテリアコーディネーター:11名
キッチンスペシャリスト:1名
リビングスタイリスト:3名
カラーコーディネーター:8名
色彩検定資格者:12名
住宅ローンアドバイザー:2名

業 種住宅新築事業・リフォーム事業・メガソーラー事業
売 上170.3億円(2016年7月~2017年6月実績)
主なグループ会社RIZAPグループ株式会社

 RIZAP株式会社
 株式会社イデアインターナショナル
 SDエンターテイメント株式会社
 株式会社夢展望
 株式会社パスポート
 マルコ株式会社
 株式会社ジャパンギャルズ
 株式会社ジャパンギャルズSC
 北斗印刷株式会社
 株式会社日本文芸社
 株式会社エンジェリーベ
 株式会社馬里邑
 株式会社アンティローザ
 株式会社美鈴
 健康コミュニケーションズ株式会社

































企業取材

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