株式会社リコー モノづくりの枠を超え、新しい価値を生み出す
私たちが、学校やコンビニなど当たり前のように使用しているMFP(MultiFunction Printer=デジタル複合機)で世界トップクラスのシェアを誇るリコーさんを訪問し取材しました。
気になる事業内容のことから、未来のことまで、理系女子先輩にお話を伺います。
”モノ”から”コト”へ世の中に新しいサービスによる価値を提供
これ、何かわかりますか?
出典:リコーHP
そう。私たちが試験前などによく利用する複合機です(笑)
普段利用する機能としてはコピー機能が多いですが、プリンターやFAXなどの機能も搭載されています。
では、この複合機1台いくらで販売されていると思いますか?
正解は約200万〜300万円ぐらいだそうです。なんと、車1台と同じぐらいのお値段!
それだけこの一台に様々な技術が搭載されているのです。
- 物理→光学技術
- 化学→トナー
- 情報技術→ITネットワーク
- 電気系技術→回路設計
- 機械系技術→機械設計 など
また、驚いたことに、
今は当たり前のように1枚スキャンして、同じものを複数枚同時にコピーすることが可能ですが、
昔は例えば10枚コピーをするためには10枚スキャンしなくてはいけなかったそうです。
それを世界で初めて可能にしたデジタル複写機を発売したのが、なんと リコーさんなのです!
「世の中の役に立つ新しい価値を提供する」リコーさんのDNAがまさに、そこにあります。
リコーさんの強みとは?
1.何と言っても技術力
売り上げの約5%を研究開発費に投資しており、特許公開件数も毎年、国内10位以内に入るなど技術力の高さが伺えます。
2.グローバルに展開した販売網
いくら良い「モノ」を作っても実際にお客様の手に届かなければ意味がありません。
リコーさんでは、200の国や地域に販売拠点を展開しており、売上の65%以上は海外が占めています。
この販売網により、世界中にリコーさんの製品を届けることができます。
紙からデジタルの時代への不安解消!
とは言っても、近年紙の需要が減りデジタル化が進んでいる中で、複合機の事業だけで大丈夫?と心配になる方もいるでしょう。
リコーさんはMFP事業で培った技術力と販売網を新しい事業領域へ拡大させています。
出典:株式会社リコーHP
360°撮影可能な RICOH THETA
例えばこれは、最近流行りの一度に360°撮影することが出来るカメラです。
実際に撮影してみました。 今回モニターなので、臨場感をお届けするのが難しいですが、360°しっかり取れていています。
複合機のお客様は企業が多いのですが、このように個人向け事業にも拡大しています。
インタラクティブホワイトボード「賢い黒板」
また、人口知能(AI)技術を利用し、電子黒板に書かれた内容を元に議事録を自動で作成したり、
言語圏の違う人たちとの会議でも自動で翻訳して黒板に映し出したりするなど新しい領域の製品化を目指しています。
では、実際に技術職で働く女性社員さんにインタビューしました!
学生:首都大学東京 都市教養学部 都市教養学科(化学コース) 4年 太田・石井
現在のお仕事内容
学生:現在のお仕事内容についてお聞かせください。
永田さん:
私は現在、グローバルプロダクツ技術本部に在籍しています。
この部署では、MFP(MultiFunction Printer=デジタル複合機)やプロダクションプリンティング、カメラなどの生産準備業務を行なっております。
設計開発されたものを、工場で生産する際にどのように組み立てを行うのかを考えたり、その組み立てた製品をお客様がすぐにご利用できるように調整、検査、設定を行なったりしています。
上月さん:
私は、2016年までは、産業用インクジェットの材料開発を行なっていました。それから異動になり、販売統括室で産業用インクジェットやインク[KS1] の企画マーケティングを行なっています。
具体的にどのようなことをするかというと、開発時代に養った技術の知識を活かし、お客様が求めるご要望をアナログからデジタルに変換するにはどう実現すれば良いか、関連メーカーにヒアリングを行いながら、商品企画をする仕事をしています。
学生時代の専攻
学生:学生時代の専攻を教えてください。
永田さん:
私は電気を専攻しておりました。現在の部署では、設計開発と違い製品全体をみている部署なので、様々な分野の知識が必要です。電気・機械・化学などの知識を求められますが、入社後の研修・OJTを通して身につけました。
上月さん:
学生時代は応用化学科でした。
学生:私たちは現在化学を専攻しているのですが、どういう知識が役に立ちますか?
永田さん、上月さん:
「分析化学」や「品質工学」「統計学」などは結構使いますね。教科書は絶対取っておいた方が良いですよ!
学生:ありがとうございます!とても参考になります。教科書は捨てないでおきますね。
プロセス重視の現場
学生:リコーさんへ入社を決めたきっかけや決め手はございますか?
上月さん:
私は学部卒なのですが、面接官の方に、技術や研究のことだけではなく、サークル活動やアルバイトのことについても真剣に話を聞いていただけました。
当時は、ものすごく緊張していたのですが、話をうまく聞き出していただいたので、この面接官の方と一緒に働きたいと思ったのが決め手です。
永田さん:
私もそうですね。働いている社員の方の人柄やプロセスを重視されている所に魅力を感じました。
学生:「プロセス重視」というのはどういう所に感じられますか?
永田さん:
実際のエピソードなのですが、入社して2年目にフランスに出張した際に、私は大きな失敗をしてしまいました。
当時はとても落ち込んで、「出社するのが嫌だな」を思いながら出社したのですが、先輩、上司含め、失敗を責めることなく暖かく迎えてくれました。
その時に上司に言われた言葉が「良い失敗をしたね、失敗が人を成長させるから」という一言です。もちろん上司は私の失敗をカバーするために大変だったのですが、その言葉にとても救われました。
心から「この会社に貢献しよう」と思いました。
上月さん:
リコーは若手がチャレンジしやすいフィールドがありますし、実際にチャンスをくれ、尊重してくれます。
また、失敗も学びにつなげる、プロセス重視の現場だと思います。
女性技術者として
学生:技術職と聞くと男性が多いイメージですが、実際いかがでしょうか?
永田さん:
そうですね、私のチームは私が初の女性でした。海外への出張が多いため、入社当時は出張先の治安など心配することもありましたが、男女関係なく仕事できるので逆に働いやすいですね。
同じ部署に女性が少なくても、定期的に若手女性技術者のランチ会を行なっているので、女性技術者のネットワークができます。
そこでは、女性管理職の先輩社員をお招きして色々お話を伺うことができるので、キャリア設計を考える参考になりますし、相談することもできます。
上月さん:
製品を世の中に出すということは、納期もあり、体力的にきついことも、もちろんありますが、月曜・水曜のノー残業デーでメリハリをつけています。
永田さん:
出産・育児などのライフイベントにも時短勤務や育児休暇などの制度がしっかりあるので、育児後の復職率も100%です。男性社員も育児休暇を取得するのが普通になってきているので、働きやすい環境ですね。
今後の目標
永田さん:
現在、ソフト系のチームに入っています。電気出身なので、今後はソフトに関する知識を深めていきたいです。
上月さん:
産業用インクジェットの世界がとても楽しいので、この事業で売上を伸ばしていきたいです。
永田さん、上月さんありがとうございました。
リコーさんと言えば複合機というイメージが大きいですが、新規事業領域にも力を入れられており、技術者としてグローバルに活躍できる環境があることを知ることができました。
また私たちは学部卒ですと技術職を目指すのは難しいのかなと勝手に考えていましたが、お話を聞けて、学部卒でも技術職としてやっていける教育や環境があることがわかりました。
職業選択の視野が広がりました!
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