理系で留学は可能か?「トビタテ!留学JAPAN 日本代表プログラム」 の制度を使って留学したトビタテ生との座談会で留学への決意を新たに!
「理系で留学はどのタイミングでするのが良いの?」
「大学院で留学は可能?」
「研究で留学するにはどれぐらいの英語力が必要?」
「トビタテ!留学JAPANの制度を詳しく知りたい!」
いろんな疑問や不安を持った留学したい理系学生がRIKEJO CAFEに集まりました。
「トビタテ!留学JAPAN日本代表プログラム」の制度を使って留学した先輩「トビタテ生」の体験談や交流会を通して、不安を解消し交流の輪が広がり、なんと22時まで話がつきませんでした。
そのイベントの様子をレポートします。
「トビタテ!留学JAPAN」とは?
現在、高等教育機関に留学する日本人(社会人含む)の数はピークの2004年から約30%減少しており、
政府は2020年までに日本人留学生を倍増させるために、官民が協力して取り組むことを閣議決定しました。
そこで、日本の若者の留学促進キャンペーン「トビタテ!留学JAPAN」をスタート。
中でもフラッグシップとなるのが、2014年からスタートした官民協働海外留学支援制度「トビタテ!留学JAPAN日本代表プログラム」です。
このプログラムでは、支援企業・団体の寄附により、返済不要の留学奨学金を提供しています。
また、奨学金等の支給だけでなく、企業等も参画する選考や事前・事後研修、派遣留学生ネットワークの構築を図り、社会に求められるグローバル人材を輩出する枠組みを創出することを目的としています。
ですので、トビタテ生には大きく3つの重要な役割があります。
・Global Leader
留学を通じて最大限に成長し、将来の「グローバルリーダー」を目指す
・Ambassador
留学期間中は、「日本のアンバサダー(大使)」として日本の良さを発信する
・Evangelist
留学生増加のため「留学のエヴァンジェリスト(伝道師)」として活動する
しかし、留学というとどうしても語学留学→「文系」というイメージですよね。
ではなぜ、「理系」が留学する必要があるのでしょうか。
理系で留学することは必要?
日本は超高齢化社会に直面しています。そのため国際競争力の維持向上や経済の発展のため、最先端研究開発やグローバルな視点を持った開発者が必要になってきます。
「トビタテ!留学JAPAN 日本代表プログラム」は年2回それぞれ500名ずつの募集の中で「理系・複合・融合系人材コース」の募集は220名と一番多く、
寄附をいただいている企業さんの業界を見てわかるように、「理系学生にもっと留学へのチャンスをつかみ取ってほしい」と期待されています。
具体的に理系でどんな留学をされたのか、トビタテ生に体験談をお話いただきました。
大学院でスウェーデンへ交換留学
海外留学を得て視野が広がり、この経験を日本で活かしていきたいと強く思った
田中さんの体験談
留学について
田中さんは東京工業大学大学院1年〜2年の間(2014年8月~2015年6月)11ヶ月間スウェーデンへ「トビタテ!留学JAPAN 日本代表プログラム」の制度を利用して交換留学しました。
留学先はスウェーデン王立工科大学
この大学を留学先に選んだ理由は、建築&都市計画分野で有名であり、多国籍の理系留学生が在籍しており英語での授業履修が可能であること、高福祉国で有名な北欧の暮らしを体験してみたいことからでした。
大学院で留学を決めた理由
・学部時代は専門知識と英語能力をしっかり身につけたい。(英語能力向上のために短期留学を経験)
・大学院では交換留学が充実しており、英語での授業履修が可能。
・留学を充実したものにするために、学部時代に情報収集を行いたい。
このような理由から大学院で留学することを決意しました。
留学で学んだこと
留学で得られたものは、更に知識を深め海外の学生と共有することを通じ、自分の経験を活かしつつ、より広い世界を知り視野を広げられたこと。そして、なにより、海外での経験をより日本で活かしたいと強く思うようになったことです。
また、「トビタテ!留学JAPAN 日本代表プログラム」では「日本のアンバサダー」として日本の良さを世界に発信するという役割があります。
寮や大学の友人たちに料理を作って日本の文化を伝えました。
カナダへ研究留学
いくつもの試練を乗り越え生き抜く力など人間的に大きく成長できた
二牟禮さんの体験談
留学について
現在、東京農工大学 大学院 機械システム工学専攻 Venture Gentiane 研究室で人体運動学を研究しています。
University of Waterloo, Canadaへ6ヶ月間、「トビタテ!留学JAPAN 日本代表プログラム」の制度を利用して研究留学しました。
私が留学に挑戦した理由
理系の友達の中には「理系なのになぜ留学するの」「プレゼンに自信がない」「研究は日本でもできる」「研究に対する指摘が怖い」といった声をよく耳にしていました。
しかし私は、「研究は世界中で行われている」「海外の学生と共に勉強してみたい」と考えていたので、「トビタテ!留学JAPAN 日本代表プログラム」の制度を利用して留学することに決めました。
実際の留学生活は・・・
やる気満々で出国したのですが、ホームステイ先の家族と馴染めない。。食生活が馴染めない。。研究以外で遊ぶ友達がいない。。など多くの苦悩があり、ブルーになった時期もありました。
しかし自分で打開するしかないと思い様々なことに挑戦しました。
・授業中に1回は発言する ・・・海外の授業は先生が講義していても平気で割り込み議論が始まったりします。最初は発言することができず戸惑いました。
・教授とほぼ毎日ミーテイング・・・海外の研究室ではわからないことをウヤムヤにせず、その日のうちに解決して次に進むというスピードがあります。そのため、わからないことにつては教授に毎日聞いていました。
・研究室の学生とプレゼン練習・・・他の研究室の学生にも声をかけることで、研究後に一緒に勉強する友達ができました。
・サークルに入り運営メンバーになる・・・所属した研究室にはドクターのみだったため、全員研究に没頭していました。そのため、研究以外に遊ぶ友達がいなかったため、大学の学部生に声をかけ、サークルに入ることに。そのおかげで学部生の友達がたくさんできました!
・日本料理パーティーを企画・・・日本の良さを広めるため、日本料理を振る舞いました。
理系も留学するべき!
私が留学で得たものは
・生きる力
・自分のキャリアプラン
・自分の意見を持つ大切さ
・なんでも相談できる友達
です。特に「生きる力」は留学中には様々な困難に直面しましたが、それを自分で何とかして乗り越えたことでとても身についたと思っています。
留学は文系だけのものではないですし、学生であるうちに見ておくべきもの、経験しておくべきものは必ずあります。
理系は研究やレポートなどでとても忙しいですが、やればできるので、一歩踏み込む勇気を持ってぜひ留学にチャレンジしてもらいたいです。
また、留学すると単位が取れないのではないか、就活に出遅れるのではいか、という不安があると思います。
大学や、企業がもっと理系が留学しやすいような事業や採用スケジュールを立てていただけると良いとなと思っています。
トビタテ生との交流会で色々な繋がりが生まれました!
最後にトビタテ生との交流会が開催されました。
様々な質問や悩みを相談しました。
研究分野が似ている学生や具体的なビザ発行の手続き方法
留学中に就活はできるのかなど、個別相談にトビタテ生が親身になって答えてくれました。
何かと不安な留学ですが、「トビタテ!留学JAPAN 日本代表プログラム」では事前研修や、留学同士の交流や先輩との地域別、大学別のコミュニティなど盛んに活動が行われているそうです。
何か困ったことがあると、助けてくれる仲間がいるというのはとても心強いですね。
イベント参加者の声
院で留学に行くイメージは全く持っていなかったが、院で留学されている先輩方のお話を聞いて、専門性を高めてからその分野で留学に行く事の具体的なイメージが湧き、大変参考になった。
先輩方と直接お話ができ、就活に遅れるのではないか等の留学に関する不安や疑問を解決することができた。
是非、トビタテを利用して留学に挑戦したいと思った。
トビタテの理系・複合・融合系人材コースが必ずしも大学に通わなくてもよいということで、研究所でも可能だとわかったので、もっと研究留学の幅が広がった。
参加したことで、トビタテに参加した先輩方の学校生活、普段の生活、失敗談など内容が盛りだくさんで、長期留学への具体的なイメージをつかめるようになりました。
理系が留学することをポジティブに考えられるようになりました。
いかがでしたでしょうか。
このイベントをきっかけに理系学生の多くが留学にチャレンジしていただけたら嬉しいです。
今回のイベントにご協力いただきました、「トビタテ!留学JAPAN」事務局の皆さま
トビタテ生の田中さん二牟禮さん 本当にありがとうございました。
「トビタテ!留学JAPAN 日本代表プログラム」では現在第7期生を募集中です。
応募は各大学を通してになりますので、締め切り日は在籍大学にお問い合わせください。
詳しい情報はコチラ↓↓
http://www.tobitate.mext.go.jp/