【企業訪問レポート】曙ブレーキ工業株式会社さんへ企業訪問に行ってきました!
皆さんが普段利用している車や電車に必ずついているブレーキ!私たちの命を守ってくれていると言っても過言ではないとても大事な部品ですがどのような仕組みで働き、どのように作られているか知っていますか?
そのブレーキを作っている曙ブレーキ工業株式会社さんへ企業訪問しお話を伺ってきました。
曙ブレーキ工業株式会社さんとは・・・
その名の通りブレーキを作っている会社です。
自動車部品業界には「独立系」と「系列系」と呼ばれる企業があり、曙ブレーキ工業株式会社さんは「独立系」と呼ばれる企業です。
独立系というのは特定のメーカー系列に属さない企業のことを言います。
そのため、すべての国産カーメーカーとGM、フォード、メルセデスベンツ、ポルシェなど多くの海外カーメーカーの車にも曙ブレーキ工業株式会社さんのブレーキが搭載されています。
また、自動車だけではなく鉄道のブレーキパットなども製造されていてなんと、新幹線のブレーキパットの約50%は曙ブレーキ工業株式会社さんで作られているのです!
(時速300キロを超える新幹線のブレーキを任されているなんて、さすがの技術力ですよね)
グローバル研修センター「Ai-Village」と「Ai-Museumブレーキ博物館」
今回の取材では本社内だけでなく併設されているグローバル研修センター「Ai-Village」 と「Ai-Museumブレーキ博物館」も見学させていただきました。
グローバル研修センター「Ai-Village」は2013年にグッドデザイン賞を受賞したとってもオシャレな建物です!
曙ブレーキ工業株式会社さんは研修制度がとても充実しており、その研修にはこの施設を使います。
2階に大きなキッチンやリビング、まるでホテルのような宿泊施設もあり本当に綺麗でした!
新入社員研修ではこの宿泊施設を利用されているのですが、研修終了後にこの施設を出ることを惜しむ方もいるそうです。
また、「Ai-Museumブレーキ博物館」では曙ブレーキ工業株式会社さんの歴史やブレーキの仕組みなどについて詳しく教えていただきました。
次にブレーキの仕組みについてお伝えします。
ブレーキの仕組みとは・・・?
ブレーキというのはペダルで操作しますが、タイヤが装着されている部分の内部につけられています。
自動車のブレーキには「ディスクブレーキ」と「ドラムブレーキ」があり、ディスクブレーキは回転しているものに対して挟んで止めるブレーキです。自転車のブレーキを想像していただけるとわかりやすいと思います。
一方で、「ドラムブレーキ」は回転しているものに対して押し広げて止めるブレーキです。
ディスクブレーキはドラムブレーキに比べ高価ですがコントロール力があり、熱を放出しやすいという特徴があります。
ドラムブレーキは安価でパワーがありますが、熱を放出しにくく、急ブレーキがかかりやすいのでコントロールが難しいそうです。
なので一般的な車には前のタイヤにディスクブレーキがつけられていて、後ろのタイヤにはドラムブレーキがつけられています。
高級車には前後どちらのタイヤにもディスクブレーキがつけられいて、反対にパワーの必要なトラックなどには両方ドラムブレーキがつけられています。
この調合にはなんと、化学の知識が役に立つそうです。ブレーキというと、私たちは機械系や物理系の専門知識が必要なのかなと思っていましたが、ここに化学が使われているなんて、知りませんでした。
(先入観だけでは、やはり知らないことがいっぱいありますね。)
ついに、Ai-City(本社)に潜入します!
本社は前面ガラス張りのオシャレでとってもきれいな建物です!
中をお見せできないのは非常に残念ですが、フロア内には壁がなく部署間の隔たりが全くありません。そのため、お互いコミュニケーションも取りやすいそうです。
幹部室や社長室の扉もガラス張りになっていることには驚きました!
こんな素敵なオフィスで働けるなんていいな〜
実際に働く女性社員の方にインタビュー!
曙ブレーキ工業会社さんで働く女性社員にお話を伺いました。
曙ブレーキ工業株式会社さんに就職されたきっかけをお聞かせください
生物化学を学んでいたので食品や薬関係の企業を見ていたのですが、自分の研究室から曙ブレーキに就職している先輩がいて知ったのがきっかけです。
開発部ではどのようなお仕事をされているのかお聞かせください。
開発部といっても、入社してすぐに設計を見ながら色々研究して材料を触れるかというと、そうではありません。
初めは知識がないので、先輩と一緒に製品を運んだり、測定や評価を行います。知らない事やわからない事があると先輩に聞いたり、調べたりして実践で覚えていきます。
1年ぐらい経つと、例えば車種の名前や評価項目や試験方法などの知識がついてくるので、そこで自分の担当メーカーが持てるようになります。
メーカー毎に担当を分けているのはどうしてですか?
メーカーさんによって評価項目や試験の方法が全く違うからです。
車種もたくさんあり、国よっても呼び方が違ったりします。きちんとそれらの情報を覚え、身につけるために担当を分けています。
曙ブレーキ工業さんは海外への売上高は70%以上とグローバルに展開されていますが、英語は業務でどれぐらい使われますか?
頻繁に海外の人が来てしゃべるというようなことはありませんが、毎日一通か二通くらいは英語のメールを出しています。
また、週1回ぐらいは英語での電話会議が行われています。
時々、電話やメールで話していた人が出張で日本に来られて実際会うと楽しいですね。
短期海外出張(1週間ぐらい)もあります。
英語の勉強はどのようにされていますか?
全社で英語力の向上を目指しているので、開発部でも課ごとにTOEIC〇〇点を目指そう!というような目標があります。
社内の英語研修を受けたり、課のみんなで勉強したりしています。
「男性社会」というイメージがどうしても強い自動車部品業界ですが、
女性社員のキャリアについてどのようなサポートがございますか?
まず、子供が3歳になる年の3月まで最大で取得することができる育児休暇制度があります。
また有給休暇も「月1回はみんな取りましょう」となっているので、お休みも取りやすいです。
また、時短勤務も小学生6年まで可能なので他社さんより長く取れるようになっています。
このように、結婚や出産をしても、長く働ける環境が整っています。
最後に曙ブレーキ工業株式会社さんの「ここが好き!」というところをお聞かせください。
やはりかっこいい社屋は好きです。
また、風通しの良い環境なので、人とのネットワークが作り易く、困った時にはみんなが助けてくれるのでとても働き易いところが好きです!
先輩方ありがとうございました。
私たちの安全を支えてくれているブレーキ。普段何気なく乗るエレベーターや電車にも曙ブレーキ工業株式会社さんのブレーキが使われています。
もう少し詳しく知りたい方はぜひ曙ブレーキ工業株式会社さんのHPを見てください。
社員の皆さま取材へのご協力ありがとうございました。
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曙ブレーキ工業株式会社
本社所在地:〒348-8508 埼玉県羽生市東5丁目4番地71号
創業:1929年(昭和4年)1月27日
設立:1936年(昭和11年)1月25日
資本金:199億円(2016年3月末現在)
売上高(連結):2,813億円(2015年度)
従業員数(連結):9,238名(2016年3月末現在)